賞レースに向けて好発進 !『女王陛下のお気に入り』キャスト&スタッフがイベントに連日参加
ヴェネチア国際映画祭でお披露目されて以来、テルライド映画祭、ニューヨーク映画祭などで上映された『女王陛下のお気に入り』(19年2月15日公開)が、11月23日よりNY及びロサンゼルスで公開となった。公開に先立ち、ロサンゼルスではキャストが出席したプレミアと、FOXサーチライト・ピクチャーズの今年の作品を総括するレセプションが開かれた。ウエストハリウッドのホテルで行われたレセプションには『犬が島』(18)のウェス・アンダーソン監督や、『Can You Ever Forgive Me?(原題)』でメリッサ・マッカーシー演じる主人公の友人役を演じたリチャード・E・グラント、『女王陛下のお気に入り』からはエマ・ストーン、レイチェル・ワイズ、ニコラス・ホルト、ジョー・アルウィン、そしてヨルゴス・ランティモス監督が出席した。また、プレミアにはNY映画祭に続きジョー・アルウィンの恋人であるテイラー・スウィフトがレッドカーペットを歩き、エマ・ストーンと談笑する姿もみられた。
プレミア前日の11月17日にはAFI映画祭にて『女王陛下のお気に入り』が上映され、ランティモス監督が冒頭挨拶を行なった。司会者が監督の過去作を紹介するたびに観客は拍手、『ロブスター』(15)が紹介された際には大きな拍手が起きた。ランティモス監督が「僕は映画を観る前に長々と説明するのは嫌いなので、皆さんにはなにも言いません。どうか映画を楽しんでください!」と挨拶すると、客席から「ランティモス、愛してる!」と声がかかり、満席のエジプシャン・シアターは大爆笑に包まれた。
11月23日はアメリカの感謝祭で連休だったということもあり、この冬の賞レースに絡む映画の公開が重なった。『女王陛下のお気に入り』はNYとロサンゼルスの4館のみでの限定公開にも関わらず、42万ドル(約4800万円)を稼ぎ、全体でも19位と好発進。同日公開となった是枝裕和監督の『万引き家族』(18)、アルフォンソ・キュアロン監督の『ROMA/ローマ』もそれぞれ好成績を収めている。なお、週末の興行成績は、2位が「ロッキー」シリーズのスピンオフ第2弾『クリード 炎の宿敵』(19年1月11日公開)、1位が『シュガーラッシュ:オンライン』(12月21日公開)となっている。
取材・文/平井伊都子