小池栄子「山田孝之の私生活を覗きたい!」に、山田孝之しどろもどろ

映画ニュース

小池栄子「山田孝之の私生活を覗きたい!」に、山田孝之しどろもどろ

「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の本谷有希子による原作を映画化した『乱暴と待機』(10月9日公開)の完成披露試写会が9月16日、都内で行われ、出演者の美波、小池栄子、山田孝之、冨永昌敏監督、原作者の本谷有希子が登壇した。

木造平屋建てが連なる市営住宅で、“兄妹”でもないのに、2段ベッドが据えられた狭い部屋で暮らす英則(浅野忠信)と奈々瀬(美波)。その近所に引っ越してきた番上(山田)と妊娠中の妻・あずさ(小池)。人に嫌われないようにおびえて暮らす奈々瀬は、今日もスウェット姿で“お兄ちゃん”が“復讐”を思いつくのを待つ。毎夜、天井裏から奈々瀬の姿を覗きながら、英則は“この世で一番凄い復讐”の機会をうかがう。“覗く・覗かせる”関係に変化が訪れた時、英則と奈々瀬が見つけた“絆”とは。きてれつな4人の男女が織りなす複雑怪奇な関係を六畳間の息詰まる空間に映し出す。

嫉妬に荒れ狂う、あずさ役の小池栄子は「奈々瀬は女の子が好きじゃない感じの女の子で、『そこにいくな~』ってところに男性が行ってしまって、それが悔しかった。あずさちゃんは、一生懸命なんだけど、かわいらしく、愛しい女性に見える」と自身の役を紹介した。今作を製作するにあたり、本谷が冨永監督を指名したことが話題となったが、冨永は「1回断ったんです。『ありがたいけど、これを引き受けたら俺は本谷有希子に潰される』って。でも一晩考えて、『自分が断ったら、別の監督にこの話を持っていくんじゃないか』って考えると悔しくなってきた。うまくできるかはともかく、人に渡したくなかった」と、裏話を明かした。覗かせる女・奈々瀬を演じた美波は「覗く男の興奮と、覗かせる女の快感を是非、このスクリーンで味わってほしい」と話し、乱れる男・番上役の山田は「現代に生きている人たちにはいないような、動物本来の気持ちで動いている人たちなので、アニマルプラネットのような映画です」と笑いを誘った。

「誰の私生活を覗きたいか?」との質問には、本谷、小池ともに山田へ指名が集中。本谷は「強烈に壁が分厚いので、家でどれくらい緩んだりしているのか興味がある」と話し、小池は「番上は相当、ダメ男でだらしがないんですけど、あそこまで番上になりきれるっていうのは、もしかしたらそういう要素があるんじゃないのかな。私、番上が大好きなんですよ!」と、すっかり注目の的となった山田は「注目されてるから落ち着かない」としどろもどろになり、照れる場面も。一方、山田は本谷を指名し「こんな変態的なものを家で書いてるわけじゃないですか。『どんな面して書いてるんだろうな』と思う」と興味深々な様子。冨永監督は「この作品の上映中に、ここの劇場を覗きたい。今日、初めてお客さんに見てもらうので気がかり」と不安な表情を覗かせた。

また、覗く男・英則を演じた浅野忠信は、残念ながらこの日、会場に来ることができず、浅野からのメッセージVTRが流れ「もしかしたら、劇場の屋根裏あたりで覗いてるかもしれない」とコメントし、会場を盛り上げた。

9月16日からはUstreamで、同作公開記念特別企画と題し、女の子の一人暮らし部屋を覗き見中継が開始されている。劇中で、天井裏から毎晩、奈々瀬の姿態を覗いている英則の気分を味わえてしまうかもしれない。【MovieWalker】

「『乱暴と待機』公開記念特別 女の子の一人暮らし部屋を覗き見中継!」
期間:9月16日(木)~10月8日(金)予定 ほぼ連日21時頃から約10分間
視聴サイト:http://www.ustream.tv/channel/ranbou-to-taiki
作品情報へ

関連作品

  • 乱暴と待機

    4.0
    0
    浅野忠信、美波、小池栄子、山田孝之出演、劇作家・本谷有希子の原作を映画化