スーツを脱ぎ捨て…あの“英国紳士”なオスカー俳優がワイルド系にイメチェン!?
『キングスマン』シリーズや、オスカーを受賞した『英国王のスピーチ』(10)など、“ザ・英国紳士”な役柄を数多く演じ、そのダンディな佇まいから多くの女性を虜にしているコリン・ファース。そんな彼が『喜望峰の風に乗せて』(19年1月11日公開)では、スーツを脱ぎ捨てワイルドな海の男にイメチェン!
1968年のイギリスで、単独無寄港での世界一周に挑んだ、あるアマチュアセーラーの実話を基にした本作。海に出て一度も港に寄らず世界を周るという超過酷なヨットレースが開催され、華々しい経歴を持つプロのセーラーたちが参加する中、ただ一人、アマチュアが名乗りをあげる。周囲の反対を押し切りながらも、大海原へと飛び出していくこの男こそ、ファースが本作で演じるビジネスマンのドナルド・クローハーストだ。
ビジネスマン役ということで、冒頭はイメージ通りの紳士的な佇まいで、温かみがありながらも意志の強い男性像をさすがの演技で体現しているファース。しかし、その姿は海に出ると一変する。ヒゲは伸び放題、髪はボッサボサ、いつもはきっちり一番上まで閉めているシャツのボタンも、第二ボタンまで開けたセクシーな着こなしとなり、ワイルドな男の魅力がムンムン。これまでのスマートなイメージをかなぐり捨て、大自然の猛威や孤独、そして世間からのプレッシャーに疲弊しながらもがむしゃらに生きようとする本能的な演技で、新境地を開拓している。
ファースは今回の役作りのため、未経験だったセーリングの基礎を習得したそうで「練習中は休日に一人で小さなヨットに乗って、カンボジアの沿岸の島を回ったりしたんだ。小さな船に乗って風を感じるのはとても心地よくて」と語るなど、セーリングに魅了されていたのだそう。しかし、撮影は一筋縄ではいかなかったようで、「嵐のシーンが大変だった。海に出ると、波のせいで密室が怖くなり、吐き気がするんだ。生きた心地がしなかったよ」とその迫真の演技の裏側にあった、リアルな恐怖を明かしている。
スーツと共に、スマートなイメージを脱ぎ去り、野性味あふれる男へと大変身を遂げているコリン・ファース。本作を観れば、彼の新たな魅力にメロメロになること間違いなし!?
文/トライワークス