柴咲コウ、ネコに夢中の岩合光昭監督に「私のことも見てね」とおちゃめにお願い!
落語家の立川志の輔が映画初主演、柴咲コウがヒロインを務める映画『ねことじいちゃん』が2月22日(金)より公開される。本作で映画監督デビューをした動物写真家・岩合光昭が、監督業と併行して撮り下ろした写真展「ねことじいちゃん」が1月9日より日本橋三越本店で開催。前日の8日に写真展のレセプションが行われ、柴咲コウ、岩合光昭監督、ネコのベーコンが登壇した。
岩合は日本人の作品としては初めて「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙を2度飾り、NHKBSプレミアムで放送中の「岩合光昭の世界ネコ歩き」でもおなじみの世界的な動物写真家だ。写真展では、岩合監督が撮影した写真約160点が展示される。
最初にタマ役を演じたネコのベーコンがくす玉を割ることに。ところがタマがなかなか動かず、トレーナーが入って、ようやく無事くす玉が割れた。岩合監督は「ベーコンは本来もっとすばらしい役者ですが、ギャラリーが大勢いらっしゃったので、硬くなっていた。緊張したんじゃないですかね」と柔和な笑顔を見せた。
岩合監督は、主演の立川志の輔について「本当にタマを可愛がっていただいたんです」と感謝した後「でも、3日後に柴咲さんが来られた時、タマが柴咲さんのお顔を見た途端、師匠の膝から降りて走り寄ってしまったんです」と苦笑い。
柴咲が「ただ新鮮なだけだったと思います。新しい人が来たってことで」と恐縮すると、岩合監督は「普段、ネコに接しているので、わかるのかなと」とうなずいた。自身もネコを飼っている柴咲は「私は小さいころからネコが好きだったので、この映画(への出演)は二つ返事で受けさせていただきました」と本作に参加できた喜びを語った。
映画の演出は初めてだった岩合監督は「最初に、柴咲さんにお叱りを受けました」とのこと。「僕が『OK』と言ったら、柴咲さんが『監督はネコしか見てなかったですね』とおっしゃって。可愛くおちゃめに『私のことも見てね』と」。
柴咲は「私のことというよりは、人間のお芝居も見てくださいね、と」と笑うと、岩合監督は「そのとおりでした。最初で良かった。そのあと、俳優の方々の一挙手一投足を見逃さないように、演出させていただけたので」と柴咲に感謝した。
映画『ねことじいちゃん』は、2年前に妻に先立たれ、飼い猫のタマと暮らす70歳の大吉(立川志の輔)のほのぼのとした日常を描いた人間ドラマ。岩合光昭写真展「ねことじいちゃん」は、1月20日(日)まで日本橋三越本店で開催後、全国各地で開催予定だ。
取材・文/山崎 伸子