大泉洋、スカート澤部の歌声に刺激「俺も『ナックスハリケーン』歌いたくなった」

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大泉洋、スカート澤部の歌声に刺激「俺も『ナックスハリケーン』歌いたくなった」

『しあわせのパン』(12)、『ぶどうのなみだ』(14)から続く大泉洋主演の「北海道映画シリーズ」の第3弾『そらのレストラン』(1月25日公開)のプレミア試写会イベントが17日、ユナイテッド・シネマ豊洲で開催。大泉を筆頭に本上まなみ、マキタスポーツ、高橋努、石橋ひゅーい、深川栄洋監督が登壇。大泉とマキタが台本そっちのけで会場を盛り上げ続ける大爆笑の舞台挨拶となった。

本作は海と山を臨む北海道・せたな町で安心・安全な食のあり方を提唱する自然派農民ユニット「やまの会」をモデルに、仲間たちの絆を描き出したヒューマンドラマ。海の見える牧場で酪農とチーズ工房を営む亘理は、妻と娘、そして仲間たちに囲まれ楽しく暮らしている。ある時、自分たちの食材を多くの人に知ってもらうため1日限定のレストランを開くことを思いつく亘理だったが、その矢先に師として慕っていた大谷が突然倒れてしまう。

ステージに上がるやいなや、一列に並び「『そらのレストラン』プレオープンへようこそ!」と声を揃えて挨拶する登壇者たち。ピシッとポーズが決まり会場から大きな拍手が沸き上がると、早速大泉がいつも通りのボヤきを連発。それでも、いつにも増して大きな「洋ちゃんコール」が沸き起こると満面の笑顔を見せながら「ついこないだまで“バナナ”の宣伝をしていたと思えば、あっという間に『そらのレストラン』です」と笑いを誘った。

さらに、この日会場に来られなかった共演者の岡田将生からのコメントVTRが流れると、スクリーンに向かって「来いよ!」と呼びかける大泉。そして、そのVTRの中で何度も語られた“劇団八雲”という謎のワードについて訊かれた大泉は、本作の舞台・せとな町には宿泊施設が少なく、車で1時間ほどかかるが飲み屋街があるからと隣町・八雲町の宿泊施設に泊まったマキタ、高橋、石橋、岡田らのことだと説明。

「毎日来るのに1時間もかかるから、どんなに入り時間が違ってもみんな同じ時間に来る。でも早く来てもやることがないものだから、ずっと台本の読み合わせをしていて、私が現場入りしたころにはあったまりきっているんです。だから“劇団八雲”と名付けてしまったという」と饒舌で撮影時のエピソードを明かす大泉に、“劇団八雲”の座長・マキタは即興芝居を披露するなどノリノリで応戦。その後も宿泊先を転々とした“劇団八雲”の面々が大泉と同じ宿舎になった際に、マキタが温泉で全裸のまま転び怪我をしたエピソードなどを振り返りながら、和気あいあいとした雰囲気で会場を沸かせつづけた。

そんななか、本作に書き下ろしの主題歌と挿入歌を提供した、注目のバンド「スカート」の澤部渡が登場し、主題歌である「君がいるなら」を生歌で披露。「普段こんなに天井が高いところで歌わないので、楽しい気持ちでやらせていただきました」と語る澤部に「いい歌でしたね〜心が洗われました」と満足げな大泉。さらに「この曲ができたのはこの映画があったから」とうれしそうに語る澤部に「じゃあ僕のおかげでってことですかね?クレジットに僕も入れてもらっていいですか〜」と食い気味に笑いを誘う大泉。

そんな澤部の歌声に刺激されたのか「俺も『ナックスハリケーン』歌いたくなったな」と小さな声で呟いた大泉は、すっかり恒例となった最後のスピーチで映画の舞台となったせとな町の魅力を熱弁し、また劇中で描かれる様々なエピソードが実話であることを強調。北海道を代表するスター・大泉でさえも知らなかった道南の小さな町の魅力にすっかりご満悦の様子で、これから映画を観る観客の期待感を高めた。

取材・文/久保田 和馬

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