鈴鹿サーキットでジャパンプレミア開催!伝説のセナの走りがよみがえる
アイルトン・セナの生誕50年を記念し製作された、初のオフィシャルドキュメンタリー『アイルトン・セナ 音速の彼方へ』(公開中)のジャパンプレミア試写会が10月7日、F1日本グランプリの本選を次の日に控えた鈴鹿サーキットにて開催された。舞台挨拶には、F1で大活躍し、今シーズンはインディーカーシリーズに参戦している佐藤琢磨が登壇した。
1987年の鈴鹿でのセナの走りに感激してレーサーを志したという佐藤は「僕は10歳で初めてのサーキット、初めてのF1観戦をし、場所は最終コーナーだった。キャメルカラーのロータス・ホンダに乗ったセナを応援していたんだけど、当時はセナのチームメイトの中嶋悟さんなど注目のドライバーがたくさんいた。でも、最終コーナーに入るごとに順位を上げてくるセナの圧倒的な走りを目の当たりにして、セナしか目に入らなかった。あの時、重低音のターボエンジン音、金属音を耳ではなく全身で感じた。あの2時間で僕はすっかりセナの虜になったし、あの日の彼の走りが、今でもずっと焼きついている」と当時を振り返った。
当日は、鈴鹿サーキットに入場した先着1万名の中から、抽選で500名が参加できる高倍率のプレミアイベントとなり、サーキット内では抽選券を求めるファンが朝から殺到。開場時間が近付くと、世界最速よりも一足先に映画本編を鑑賞できるとあって、GPスクエア内に設けられた特別会場周辺は当選者の熱気であふれかえっていた。
セナの人気について、佐藤は「絶対的な走りへのこだわりと圧倒的なスピード、彼にはそれがあった。今のエンジニアは、マシンのすべてを把握していて、マシンのパフォーマンスを常に100%に近づけるけど、昔はドライバーの腕次第でマシンのパフォーマンスは違った。当時、セナだけが100%近くのパフォーマンスを引き出せていたと思う。人間としても魅力的で、“少しでもチャンスがあったら、リスクがあっても向かっていく”という姿勢を尊敬しているし、飾らない人間性やナイーブな面も魅力的だった」と熱く語った。【MovieWalker】