雪降る中、大沢たかおが加藤清史郎を抱っこ、長谷京も笑顔!
大沢たかお主演の時代劇『桜田門外ノ変』の初日舞台挨拶が10月16日に丸の内TOEI1で開催。映画に合わせて劇場に雪が舞う中、大沢、長谷川京子、加藤清史郎、渡辺裕之、生瀬勝久、中村ゆり、伊武雅刀、北大路欣也、佐藤純彌監督、主題歌を歌ったalanが登壇した。
『桜田門外ノ変』は、江戸時代末期、幕府の大老・井伊直弼が暗殺された桜田門外の変の背景と真相を描いた意欲作。大沢は、当時襲撃の指揮をとった主人公・関鉄之介役を演じた。事件の当日、大雪だったということで、入場時、劇場に雪を降らせる演出がされた。
主演の大沢は「2010年、何か心に残せればと思って本作に参加しました」と熱い表情で挨拶すると、妻・ふさ役の長谷川も「お芝居の中で男性軍と一緒に戦ったつもりです。家を守るということで」と力強く語った。
ふたりの子供・誠一郎役を演じた加藤清史郎は「時代劇は初めてじゃなかったけど、今回初めて鍬を持ったので…」と緊張して挨拶をつまらせると、大沢が「すみません。先ほど鍬の話をするかしないかを話していたので(笑)」とフォローを入れた。長谷川も一児の母であるせいか、加藤を見守る表情は母性に満ちあふれていた。また、徳川斉昭役の北大路欣也は「壮絶な事件が起こったのは150年前。みんないろんな思いを抱えながら生きていたんだなと」と感慨深く語った。
最後のフォトセッション時にも、再び舞台上に雪が舞った。大沢は「雪まつりみたいになってしまってすみません」と笑顔で語った後、しっかりと締めの挨拶をした。「一映画人としてこの作品に参加できたことに感謝します。僕たちはたくさんの命の上に生きていて、彼らの命が無念だったかどうかは、これからの僕たちの生き方に関わるのかなと。俳優をやっていて忘れられない大きな作品になりました」。
NHK大河ドラマ「篤姫」(08)や「龍馬伝」(放映中)などで、お茶の間でも盛り上がった幕末ブーム。本作を見ると、歴史上あまり知られていないが、時代に命を懸けた幕末の志士たちの生き様が描かれていて、ぐっと胸が熱くなる。雪が舞い落ちる中、力強く作品への思いを語った大沢たちの真摯な表情が印象的だった。【Movie Walker/山崎伸子】