西原理恵子関連の映画が相次ぐなか、家族の愛情を描き出すこの2本に注目
漫画家としてだけでなく、独特の視点を持ったエッセイストやコメンテーターとしても活躍中の西原理恵子。『いけちゃんとぼく』(09)や『女の子ものがたり』(09)、そして今年公開された『パーマネント野ばら』と、彼女の漫画が続々と実写映画化されるなか、さらに彼女の実生活とそれを題材にしたベストセラーコミックが基になった2作品が年末と来春に相次いで公開されることになった。
12月4日(土)公開の『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』は、西原理恵子の元夫である戦場カメラマン・鴨志田穣が、自身の体験をベースに書き上げた小説が原作。重いアルコール依存症に陥った末に、漫画家の妻と離婚したカメラマンが、彼女や周囲の人々に支えられながら、家族という帰るべき場所の存在を思い知る姿を、温かく映し出した感動作。西原は、劇中に登場するイラストの作画を担当し、精神科患者役で特別出演も果たしている。
また、2011年2月5日(土)に公開される『毎日かあさん』は、毎日新聞で連載中の、シリーズ累計150万部を誇る大ヒットコミックを実写化した家族ドラマ。西原理恵子の家族が送る、泣いたり、笑ったり、怒ったりの毎日が反映されたエピソードが楽しめる本作だが、実はそのキャスティングも大きな話題となっている。なんと、小泉今日子と永瀬正敏が主人公夫婦を演じるのだ。95年に電撃婚したものの、04年には離婚してしまったふたり。役のうえとはいえ、そんなふたりが再び夫婦となって共演する。果たして、どんな夫婦ぶりを見せてくれるのか。映画ファンならずとも大いに惹かれるところだ。【トライワークス】
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