『モンガに散る』ニウ・チェンザー監督の「今夜空いてる?」の問いかけに会場の反応は?
第83回アカデミー賞外国語映画賞に台湾代表作品として選定されるなど、数々の快挙を成し遂げている『モンガに散る』(12月18日公開)が10月24日、東京国際映画祭のアジアの風部門「台湾電影ルネッサンス2010 美麗新世代」にて上映され、主演のイーサン・ルアン、マーク・チャオ、ニウ・チェンザー監督、プロデューサーのリー・リエが舞台挨拶を行った。
同作は、極道の世界に染まっていく若者たちの友情や絆を描いた人間ドラマ。撮影を振り返り、マークは「5人の俳優が役を離れても兄弟のように一緒にいる時間がとても長かったので、真の友情の気持ちが芽生え、自然に演じられました」と現場の仲の良さをうかがわせ、「演技をしたのではなく、この役を生きていたのだと思います」と自身の役柄への想いを語った。一方、イーサンはラストシーンの演技について「すべての演技指導は監督からでしたが、モンクという男が行った行為は、すべては義兄弟たちの友情のため。最後に誤解を生んでしまったが、仲間たちを守ったという、自分は思い残すことはないという気持ちを演技に表現しました」と、その時の心境を明かした。
また、ルアンとチャオは日本語で自己紹介をし、会場を沸かせ、ニウ監督は第一声に「今夜空いてる?」と会場に問いかけ、笑いを誘った。製作を務めたリーは、台湾で同作がヒットした要因を「『モンガに散る』の魅力は誰もが身近で経験したことのあるような事柄を描いていること、それから素晴らしい俳優たちが情感あふれる演技をしたこと、監督が心血注いで、自分の若い時の経験と兄弟愛を捧げて作ったからだと思います。映画をヒットさせることは実は簡単なことだと思います。観客が共鳴するかどうか、共鳴すればそこに感動が生まれるからです」とヒットの秘訣を語った。【MovieWalker】