デ・ニーロが『ストーン』で新たに演じる仮釈放管理官とは?
ロバート・デ・ニーロ主演の映画『ストーン』が10月30日に公開された。本作は、事件の裏側にある“法を扱う者”と“犯罪者”という立場の思惑や葛藤、何を信じ、どう生きるのか、それぞれの生き方を巧みに描き出したスリリングなクライムサスペンスだ。
主演は、オスカー俳優のロバート・デ・ニーロ。『アメリカン・ヒストリーX』(00)や『ファイトクラブ』(99)などで存在感を発揮し、幅広い演技で活躍するエドワード・ノートン。そして、今までの強く戦うイメージから一転、今回は自由奔放でセクシーなストーンの妻ルセッタを『バイオハザード』(02)のミラ・ジョヴォヴィッチが演じる。
定年退職を間近に控えた仮釈放官ジャック・メイブリー(デ・ニーロ)は、服役しているジェラルド・“ストーン”・クリーソン(ノートン)より、事件の見直しを求められる。ストーンは祖父母の殺人を放火で隠ぺいした罪で服役しているが、納得していないからだ。 ストーンは今、早期出所の対象となっており、そのためにはジャックを説得しなくてはならない。そこで、ストーンは自分の妻ルセッタ(ジョヴォヴィッチ)を差し出すことにする。だがジャックのような老人の判断を操ろうとした彼の試みは全く予想不可能な影響を両者の人生に与えることになる。
これまで、タクシードライバー、マフィアのボス、プロボクサー、ベテラン敏腕刑事、ストーカー、医師、神父、コメディアンの卵、娘離れできない父親、弁護士、映画プロデューサーと、数多くの役を演じてきたロバート・デ・ニーロが今回演じたのは、受刑者が仮釈放できるかを審査する“仮釈放管理官”という職業。このあまり聞いたことのない仮釈放管理官とはいったいどんな職業なのか? 仮釈放委員会は、受刑者との面接での会話、施設内の生活状況、将来の生活計画、帰住後の環境などを考慮し、仮釈放を許可できるかどうかを判断する機関であり、(1)無期刑の場合、10年以上服役している。有期刑の場合、刑期の1/3の期間服役している。(2)悔悟の情が認められる。(3)更生の意欲が認められる。(4)再犯のおそれがないと認められる。(5)社会の感情が仮釈放を是認すると認められる。という事由が認められた場合、仮釈放が許可される。罪を後悔するふりをする受刑者が大勢いるので、仮釈放管理官はそれに惑わされないで色々な面を見て判断しなければならず、映画の中でジャックはストーンに惑わされないよう厳格な態度をとっている。仮釈放管理官デ・ニーロの迫真の演技に注目してみよう。【MovieWalker】