須藤友徳監督&下屋則子の対談が実現!大ヒット公開中の『Fate/stay night[HF]』第二章を語る
公開中の『Fate/stay night [Heaven's Feel]』劇場三部作の第二章『lost butterfly』。公開後2日間で動員27万6795人、興行収入4億9050万円を記録し、前作の第一章『presage flower』の週末成績を上回るだけでなく、37日目には、興行収入15億円を突破し現在もその記録を伸ばし続けている。第二章の大ヒットを受け、須藤友徳監督、本作のヒロイン・間桐桜を演じる下屋則子に、多くのファンに愛される劇場版『Fate/stay night[HF]』(以下、[HF])に込めた想い、作品の魅力について語ってもらった。
須藤監督も鑑賞者の考察ブログをチェック!?
――第一章を上回る成績が残せたことについて、率直なお気持ちを聞かせてください。
須藤「ファンのみなさんが楽しんでくれたことを、本当にうれしく感じています。作品を観た後に“うまく言葉にしづらい感情”を心に残したいと思っていたので、皆さんの反応はとてもおもしろく、うれしいものでした」
下屋「たくさんの方に観ていただけたことは本当にうれしいです。アフレコの段階から『これはすごい作品になる』という確信がありました。本当にすばらしい第二章を作っていただき感謝しています」
――作品を観た方の感想をチェックしたりしますか?
須藤「最初のほうは見ていましたが、どちらかというとブログとかで考察している方のサイトをのぞきますね。なるほど、こういう解釈をするんだという感じで、楽しんでいます。もともと考察系が好きなので、人の考察が聞きたいんです」
――考察が作品に影響することはありますか?
須藤「演出のさじ加減、塩梅を知りたいので、あくまで演出に関する感じ方のチェックです。同じシーンでも演出の仕方一つでどう感じるのか変わってきます。作るだけでなく、観た人の反応からそれが正しい演出だったのかどうか、改善の余地があるのかを知っていきたいと思っています」
須藤監督と下屋則子が印象に残っているシーンは?
――そのように作りあげられた作品で、印象に残っているシーンを教えてください。
下屋「桜の夢のシーンの描き方は、本当にすばらしかったです。メルヘンな世界観のいたるところに不穏な何かが散りばめられている。観客は“一体なにが始まったの?”という気持ちになると思います。ギルガメッシュに声をかけられその夢から醒めたら、現実では桜が“誰かの指を食べている”シーンへとつながる。須藤さん天才!って感動しましたし、ご覧になった皆さんの反応を知りたいと思ったシーンの一つです」
須藤「原作ゲームのテキストから受けた印象を映像でも感じてほしいと思いました。僕が伝えるのはあくまで“印象”。映像にすることでより印象を強められるように!を意識しました。映像化のアイディアは、身近なスタッフに伝えて反応を見ます。頭の中でイメージが浮かぶことが大切なので、相手に伝わったかどうかを知りたいんです」
――お気に入りのシーンはありますか?
須藤「レインのシーンは絵コンテの段階から気をつかって描いていました。表情芝居がとても大事なシーンなので。丁寧に作ったシーンに杉山さんと下屋さんの演技、音楽とSEが付くことですばらしい出来上がりになり、ホッとすると共に、アフレコ後の映像でウルっとしちゃいました」
下屋「本当ですか!!とてもうれしいです。台本をすごく読み込んでアフレコに臨み、杉山さんとのお芝居では、今までに感じたことのない心の震えがありました。一番熱いものがこみ上げたシーンでもあります」
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