高良健吾、30代最初の主演作『多十郎殉愛記』の中島貞夫監督に感謝「僕にとってはでかい組」
菅原文太の「木枯し紋次郎」シリーズや「まむしの兄弟」シリーズなどの中島貞夫監督が20年ぶりにメガホンをとった時代劇『多十郎殉愛記』(4月12日公開)。3月25日に本作の記者会見が帝国ホテルで行われたあと、プレミア上映会舞台挨拶が丸の内TOEI1で開催され、高良健吾、多部未華子、木村了、永瀬正敏、寺島進、中島貞夫監督が和装で登壇した。高良は「30代最初の主演だったので、大変思い入れがある作品です」と挨拶をした。
これまで数多くの時代劇を手掛けてきたベテランの中島監督は「本格的な時代劇が減っていくなか、時代劇をやるんだったら、徹底してちゃんばらをやる必要があるんじゃないかと、なんとかそういう時代劇を作りたいという気持ちになっていきました。そして、予想どおり、みなさんの協力が得られました。これは監督冥利に尽きるなと」と、高良たちキャストやスタッフ陣に感謝した。
ちゃんばらに初挑戦した高良は「中島貞夫監督の現場を踏めたことがとても幸せなことだと思っています。また、その幸せはずっといまも続いています。きれいごとでもなんでもなくて」と感無量の様子。多部も「愛のあふれた現場、毎日刺激的でいられる場所でした」と中島組に参加できた喜びをかみしめた。
高良は「30代最初の主演ということでやっぱり気合が入っていて。気合がこういうふうになるんだという個人的な思いもあります」と手応えを述べた。「もっと僕は時代劇の経験を積んでいきたいし、だからこそ自分に対しての伸びしろも感じたし、いま、この仕事を頑張れています。それだけの気持ちが持てたのは、中島監督の現場だったからこそで、それくらい僕にとってはでかい組でした」。
舞台挨拶では、映画にちなみ「私が命を懸けて守りたいもの」についてクロストーク。高良は「睡眠時間」だと答え「遊びの時間を削ってでも睡眠時間を取るし、7時間は寝たいです。昨日は11時くらいに寝ましたし、僕の友達からは、おじいちゃんか赤ちゃんって言われます」と言って笑いを取った。
多部は「秘密」を守ることで、永瀬は「自由」、木村と寺島は「家族」と答えた。中島監督は「わが生命」ということで「ちゃんばらにはドラマがある。そこに命を懸けてる。そういうつもりでちゃんばら映画を撮ったってことです」と力強く締めくくった。
取材・文/山崎 伸子