『ノルウェイの森』プレミアで松山ケンイチと菊地凛子が語る「愛とは?」

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『ノルウェイの森』プレミアで松山ケンイチと菊地凛子が語る「愛とは?」

国内最高1079万部の売上げを誇る村上春樹の大ベストセラー小説の映画化作品『ノルウェイの森』(12月11日公開)のジャパンプレミア記者会見が、村上の母校で映画のロケも敢行した早稲田大学の大隈講堂で開催。松山ケンイチ、菊地凛子、水原希子、霧島れいか、初音映莉子、玉山鉄二、トラン・アン・ユン監督が登壇した。

満を持して映像化された『ノルウェイの森』は、愛と死、刹那と永遠をモチーフにしたラブストーリー。大学生のワタナベ(松山ケンイチ)が、自殺した親友キズキ(高良健吾)の恋人だった直子(菊地凛子)と、同窓生の緑(水原希子)との愛に揺れ動く。『青いパパイヤの香り』(93)、『シクロ』(95)、『夏至』(00)でみずみずしい映像美を見せてきたトラン・アン・ユン監督が、小説の繊細な世界観を見事に映し出した。

松山は「言葉では言い尽くせないすごい作品になってます。自分たちが言うのもなんですが、本当に素晴らしい。完璧だと思います」と自信にあふれた表情で挨拶をした。トラン監督の“美”にこだわった演出については「吐くんだったら普通に吐くな、きれいに吐けとか、そういう演出で。映画を見終わった時、なんで作品にこんなにも品性があるんだろうと思ったけど、それは監督の演出なんだと」と語った。他にも「草原で、貴族っぽく転んでくれと言われて。自分なりに貴族の表現をしたんですが、それはカットされました」と苦笑い。

本作が第67回ベネチア映画祭で上映され、スタンディングオベーションを受けた感想について、松山が「本当に感動しました。良い反応をしてくれて。良い体験をしました」と言うと、菊池もこう喜びを語った。「最高だったです。共演者の方々と長い期間一緒にやってきたし、日本の作品で映画祭に行けたのが自分にとっては大きなことでした」。また、本作で緑役に大抜擢されたモデルでもある水原希子も「本当にラッキーでした。ものすごく緊張してたけど、凛子さんから『映画祭は楽しまなきゃ』って言われて楽しみました」と笑顔を見せた。

その後、本作にちなんで、「愛とは何か?」という難題が投げられた登壇者たち。それぞれが「パス!」と言いあった後、松山は「『愛とは後悔しないこと』という言葉に近いのですが、『愛とは忘れないこと』だと思います」と語り、菊池は「今の時点では、許すことと与えることがあるだろうと。もっとあるけど、それは言葉にはできないことかなと」と、照れながらも真剣なコメントを披露した。

トラン監督によると、原作者・村上春樹から「良い作品だ」とお墨付きをもらったと言う『ノルウェイの森』。“美”が感じられるみずみずしい映像と、松山たちのナイーブな演技に大いに期待してほしい。【Movie Walker/山崎伸子】

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