『レ・ミゼラブル』監督のもと、各界大物スターの才能が融合!? 映画版『キャッツ』最新情報
今年4月に開催された興行主向けのコンベンション“シネマコン”で、ユニバーサル・ピクチャーズが映画版『Cats(原題)』の最新情報を公開した。
「キャッツ」は、T・S・エリオットによる詩集「キャッツ-ポッサムおじさんの猫とつき合う法」を基にアンドリュー・ロイド=ウェバーがミュージカル化した物語。都会のごみ捨て場を舞台に、個性的な「ジェリクルキャッツ」と呼ばれる猫たちの生き様と、天界に召される1匹の猫を選ぶ「ジェリクル舞踏会」を描く。
映画では『レ・ミゼラブル』(12)で知られる、トム・フーパーが監督を担当。フーパーは、本作を「私たち独特の2019年版の作品にしたかった」と語っている。全身猫スーツを纏った俳優が演じる舞台版とは異なり、映画版は俳優の動きや表情をデジタル的に記録し、リアルな猫の毛皮や体つきなどを視覚効果で加えるモーションキャプチャの技術が駆使された。また撮影に使われたセットは猫の目線から見た世界を表現するために、3メートル近くある椅子や、6メートルもあるドアなど、全て標準の3~4倍のサイズで作られたそう。衣装、CG、セットなどを含め、実際にどのようなビジュアルの作品に仕上がるかどうかは、映画のトレーラーが公開されるまでのお楽しみだが、舞台版とはまた違うアプローチで猫の社会をリアルに描いたようだ。
世界中で愛される名作ミュージカルの映画化とあり、原作から脱線してしまうことを心配するファンもいるかもしれない。そんなファンに向けてフーパー監督は、「音楽はアンドリュー・ロイド=ウェバーの作曲した素晴らしい楽曲に忠実に、映画を製作した」と語っている。
有名なテーマ曲「メモリー」を歌う、グリザベラ役として抜擢されたのは、『ドリームガールズ』(06)でアカデミー賞助演女優賞を受賞した女優ジェニファー・ハドソン。歌唱力では現在ハドソンの右に出るハリウッド女優はいないと言っても過言ではないので、彼女のパワフルな歌声で唱われる「メモリー」に期待が高まる。その他キャストは、ボンバルリーナ役にテイラー・スウィフト、マキャヴィティ役にイドリス・エルバ、オールド・デュトロノミー役にジュディ・デンチ、ガス役のイアン・マッケラン、おばさん猫のジェニエニドッツ役に『ピッチ・パーフェクト』(12)のレベル・ウィルソン、バストファージョーンズ役に『ワンチャンス』(13)のジェームズ・コーデン、ラムタムタガー役に歌手でダンサーのジェイソン・デルーロなど。
その中でも注目されているのは、英国ロイヤルバレエ・プリンシパルのフランチェスカ・ヘイワードだ。バレエ界では知名度があるが、このような大作映画に出演経験のない彼女が演じるのは、美しい純白の猫、ヴィクトリア。なんと彼女は本作で、映画版のために新しくアンドリュー・ロイド=ウェバーが作曲した歌を“披露”するそう。