「仲間がいるだけで心強い!」横浜流星&朝井リョウが『チア男子!!』を語る!<前編>
「実写化は半ば諦めていました」(朝井)
――晴希のキャラクターや環境など、自分自身とリンクするところや共感するところはありましたか?
横浜「僕はずっと空手をやっていたので、団体競技の経験がありません。晴希が男子チア部を立ち上げてチーム一丸となって頑張っている姿を見て、団体競技そして、スポーツのすばらしさに気づかせてもらいました。もちろん、個人競技とはいえ、スポーツをやってきた人間として挫折もあったし、この人を超えたい!という気持ちは常にあったので、チアチームのメンバーそれぞれに共感できるポイントがあった気がします」
――団体競技っていいなと感じた部分は?
横浜「仲間がいるだけで心強いという点です。1人じゃないって思えるだけで強くいられる気がします。励まし合ったり、支え合うことってステキだなと思いました。学生時代にこういうのを経験しておきたかったですが、22歳になったいま、俳優というお仕事でこのような経験ができたのは、幸せなことだなと思いました」
――ラストチアのシーンは、3か月に渡る特訓を経て作り上げたそうですが…。
横浜「最後のシーンは、まさに一つになれた瞬間でした。特訓の成果を見せる集大成だったので、技のシーンが終わるごとにみんなでモニターを見て確認し、誰か1人でもズレていたら『もう1回やらせてください!』と監督にお願いしていました。それまでみんなで一緒に頑張ってきたので、全員が輝いているシーンにしたいという思いが強かったです。その分、時間はかかってしまいましたが、良いものを作るためにはそういう時間も必要だと思うし、なによりとても良いシーンが撮れたので、うれしかったし達成感がありました」
――迫力があって、笑顔がキラキラ輝いていて眩しいシーンでしたが、朝井さんの感想を教えてください。
朝井「実は、まさに最後のチアシーンの演技ができないという理由で、実写の企画が来ても頓挫してしまうことが多く、実写化は半ば諦めていました。一度、実現可能性が高そうな企画書があったのですが、それはトンがスリム化していて、そこは譲れない、とお断りしたり…7人全員のキャストがそろうことは9年間叶いませんでした。今回、最後のチアシーンを観て、実写化を叶えてくれたメンバーが『ここにいたんだ!』と。実写化への思いがやっと成仏したような気持ちです」
対談インタビューの後編では、クライマックスのチアリーディングの撮影秘話など、さらに様々な裏話をお届け!
取材・文/タナカシノブ