成宮寛貴が内田有紀の大ファンだったことを激白「生徒手帳に写真入れてました」
芥川賞作家・絲山秋子の同名小説を映画化した『ばかもの』(12月18日公開)の完成披露試写会が12月8日、有楽町朝日ホールで開催。成宮寛貴、内田有紀、金子修介監督が舞台挨拶で登壇し、作品にかけた思いと、プライベートなエピソードを語った。
10年に渡る運命的な愛をエモーショナルに綴った『ばかもの』。ヒデ(成宮寛貴)は19歳の時に年上の女・額子(内田有紀)と恋に落ちるが、彼女からある日、一方的に別れを告げられる。10年後、ふたりは互いに変わり果てた姿で再会する。内田は演じた額子について「ぶっきらぼうだけど、内面が繊細でかわいい女の子。ダメな部分がいとおしかった」と語り、成宮はヒデ役で10年間を演じた難しさについて「少しずつ時が流れていくので、微妙な変化を演じるのがすごく難しかった」と撮影時を振り返った。
ドラマ「イノセント・ラヴ」(08)以来、二度目の共演となるふたりだが、成宮は内田の大ファンだったことを激白。「中学校の時からすごいファンで、生徒手帳に写真を入れてました。だから最初に共演した時は本当にテンションが上がっちゃって。たけど、今回は深いラブストーリーってことで、テンションを下げて演じました。でも、今日も久しぶりに会ったんですが、やっぱりきれいだなって。会う度にオンリー・ユー♪って出てきちゃう」。
すると内田が「止めてもらっていいですか。なるちゃん、忙しくって疲れてるんだと」と苦笑い。成宮は続けて「ファンだったので、浮いちゃうんです。浮かないように地に足をつけて演じました」と、かなり浮き足だっている様子。内田はそんな成宮を横目で見ながら「役者どうし、ものを作ることに対して熱心なので、いろんな話をしました。一緒にお芝居してて、あったかくなる瞬間がいっぱいありました」と充実した現場についてコメント。金子監督はふたりについて「お芝居ってスリリングですね。わくわくしてて面白い。ふたりの演技力と人間性に支えられ、スタッフと共に一丸となって作りました」と熱く語った。
最後に、舞台が高崎ということで、サンタクロース仕様の巨大だるまが登場。3人がヒット祈願で目を入れて、フォトセッションを行った。成宮、内田有紀が研ぎ澄まされた演技をし、役者魂を見せた『ばかもの』。成宮が「愛について考えることってそんなにないと思うけど、たまには考えてみてください」とアピールしたとおり、本作で描かれる不器用だけど尊い愛の物語は、きっと見る人に何か愛について問いかけてくるに違いない。【Movie Walker/山崎伸子】