品川ヒロシ監督、最新作では路線変更!?北海道下川町を舞台に心温まる人間ドラマを描く
吉本興業株式会社と北海道下川町がSDGs推進における包括連結協定のもと、地元の人々と作るオリジナル吉本新喜劇「しもかわ森喜劇」の旗揚げと、下川町を舞台に品川ヒロシ監督が映画を製作することを発表。6月12日、大阪のYES THEATERにて概要発表記者会見が行なわれ、吉本興業の芸人代表、西川きよしをはじめ、吉本新喜劇座長のすっちー、座員の吉田裕、しもかわ森喜劇プロジェクトリーダーの佐藤将平、品川ヒロシ監督らが登壇した。
今回、下川町と吉本興業のコラボレーションプロジェクトとして、『ドロップ』(08)、『サンブンノイチ』(13)、『Zアイランド』(15)などでバイオレンス満点のエンタテインメント作を手掛けてきた品川ヒロシが、下川町を舞台に脚本・監督を手掛ける最新作は、都会での生活に疲れた地下アイドルの主人公が、下川町の人々や自然に触れることで家族との絆を修復していく姿を描いたヒューマンストーリーとなる予定だ。
先日、下川町を訪問したという品川は「下川町はチェーンソーアートが有名と聞いて、最初は『緑豊かな自然の中でチェーンソー…ならスプラッターホラーが撮りたいです!』と提案したら、猛反対されました(笑)」と苦笑い。続けて、本作の構想について「簡単に言うと青春映画ですね!東京で挫折して、故郷の下川町に帰ってきた28歳くらいの女性が、心を取り戻していくという話を書いています」と明かした。そのほか、土地の自然環境や歴史などを紹介する職業ネイチャーガイドや、世界中のボードゲームが楽しめるお店など、下川町で出会った人たちも本作のストーリーに盛り込む予定だという。
本作が心温まるヒューマンストーリーということで、「これまでの品川監督作品とは違った印象の作品になるのでは?」という質問について品川は、「僕の過去作で言うと『漫才ギャング』が、30歳を目前に“なにかを形にしたい”と焦る若者が挫折し、もう1度自分に向き合っていくという部分では近いかもしれません」と話した。
今回発表となったもう1つの企画、しもかわ森喜劇は、“Made in 下川町”で作るオリジナル新喜劇として、出演者、スタッフ、衣装、小道具など、すべてを下川町の人々が主体となって作り上げていくこととなる。本番公演となる10月12日(土)には、“乳首ドリル”で人気を博した吉本新喜劇のすっちー、吉田裕も出演する予定で、今回の会見では、吉田が手本を見せたあとに、しもかわ森喜劇のプロジェクトリーダーを務める佐藤将平が初々しい“乳首ドリル”を披露し、会場を盛り上げた。
気になるプロジェクトが2つも同時に動き出した吉本興業株式会社と北海道下川町のコラボレーション。品川ヒロシによる長編映画最新作は、今年8月より制作を開始し、2020年4月に行なわれる「島ぜんぶでおーきな祭 -第12回沖縄国際映画祭-」にてプレミア上映予定。今後の動向にも注目していきたい!
取材・文/編集部