沖縄発の新人映画監督はなんと14歳の中学生!

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沖縄発の新人映画監督はなんと14歳の中学生!

独自の風土と文化を持ち、『ナビィの恋』(99)、『ニライカナイからの手紙』(05)、『涙そうそう』(06)など、数々の映画の舞台として描かれてきた沖縄。そんな沖縄から弱冠14歳の映画監督が誕生した。

『やぎの冒険 The Catcher on the Shore』(1月8日公開)で長編映画の監督デビューを果たす仲村颯悟監督は、1996年生まれの中学生。小学生の頃からホームビデオを片手に自主映画の撮影を始め、これまでに手掛けた作品は既に30本以上にのぼる。沖縄では10を超える会場で公開され、本州でも池袋テアトルダイヤ、ブリリア ショートショート シアターにて1月8日(土)から劇場公開が決定している。

本作の主人公は、那覇の街中で暮らす小学6年生の少年・裕人。冬休みに母の田舎の今帰仁村を訪れた彼は、祖父母や子ヤギのポチとシロたちに囲まれ、楽しいひと時を過ごすが、ある日、地元の人々の手によってつぶされるポチの姿を目撃してしまう。沖縄ではお祝いの時などにヤギ(ヒージャー)を殺して食べる文化があるのだが、そんな独特の風習を扱うことで、命と食についての意味を、14歳なりの真摯なまなざしと感性で表現しようとしている。

ちなみに主題歌には、沖縄出身の人気アーティスト、Coccoが書き下ろしの曲を提供。これはCoccoの大ファンだという仲村監督自身が、自作のDVDと思いを綴った手紙を送ったことから実現したことだそうだ。とことん沖縄にこだわり、内部からしか見ることができない独自の沖縄の姿を映し出した新しい才能をその目で是非確かめてみてほしい。【トライワークス】

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