脱皮、それとも脱線⁉ 元ディズニースターたちのその後
ディズニー・チャンネルやディズニー映画でブレイクしたスターたちは、波乱万丈な人生を送ることが少なくない。常にクリーンなイメージが求められ、多感な時期を過酷な競争下で過ごすのだから、反動が大きいのも当然だろう。ディズニーの豪華客船を下りたあと、自力で歩むスターたちが経験する紆余曲折とは?
過激路線への転向
ディズニーに限った話ではないが、子役イメージからの最も効果的な脱出手段は、性的な過激さやダーティな側面を打ち出すことだ。13歳でディズニーチャンネルデビューを果たし、実力派のアイドル歌手として大人気となったマイリー・サイラスもこのタイプ。現在26歳のマイリーは、20代突入前から徐々に変化し始め、大ヒットドラマ「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」のファン層をふるいにかけるかのように、ファッションもパフォーマンスも過激な方向へと舵を切って現在に至っている。
マイリーは今月初旬、「ディズニー出身の“先輩”ブリトニー・スピアーズへのオマージュ」として、深紅のボンテージスーツを着た写真をインスタグラムに投稿した。ボディラインに張り付くボンテージスーツは、ブリトニーが自身の曲「Oops! …I Did It Again」のPVで着ていたものと同タイプなのだが、マイリーのボディスーツは本家とは異なり、下部に尖った歯型の装飾付き。マイリーはその部分を強調し、大開脚のポーズまで披露している。
マイリーは「ワルにイメチェンしたディズニースター」のネット投票で1位を獲得しているほどで、その激変ぶりに、「こんなの私の好きだったマイリーじゃない!」などの嘆きの声も多数寄せられているようだ。
“だめんず”と付き合いがち?
大人の階段を少しでも早く駆け上ろうとするあまり、足を踏み外すことが多いのもディズニースターの特徴のひとつ。11歳の時に「ミッキーマウスクラブ」でデビューしたブリトニー・スピアーズは、22歳の時に酔った勢いで幼なじみと結婚。55時間後に離婚したにも関わらず、相手に高額の慰謝料を支払ったと報じられた。一瞬だけブリトニーの夫となった男性は、2015年にデート相手へのDVで逮捕され、刑務所送りになっている。
超スピード離婚の8か月後、ブリトニーはダンサーのケヴィン・フェダーラインと電撃婚を果たした。当時ケヴィンは婚約者との間に子どもが1人おり、さらに第2子を妊娠中の状態だったが、出会って3か月のブリトニーと婚約した。ケヴィンとブリトニーは2人の息子をもうけたが、結局2年後に離婚。元夫のケヴィンは別の女性と再婚し、以前の婚約者、そして新しい妻との間にもうけた4人の子どもたちに対して不公平にならないようにと、高額な養育費を要求。ブリトニーはまたもやとんでもない金額を払い続ける羽目になった。
ディズニードラマ「シェキラ!」で一躍有名になったベラ・ソーンも、“だめんず”と付き合いがちなタイプらしい。2017年からは、11歳年上のラッパー、モッドサンと交際していたが、彼につられてベラも大麻を愛好していたようで、イメージダウンが著しかった。浮気をされたこともあったベラは、今年4月に破局を発表。別れたあとも災難続きで、モッドが「ベラの持ち物をネットで売ってやる」と言い出したり、所持品を取りに帰ったベラをモッドが「不法侵入」として警察に通報したりと、最後までろくでなしぶりを発揮されたようだ。現在交際中の新カレは、イタリアのポップデュオ“Benji & Fede”のメンバーのベンジャミン・マスコロ。モッドサン同様、タトゥーだらけの男性だが、果たして人柄のほうはいかに?
精神不安に悩まされることも…
幼いころから競争社会に身を置き、同じディズニースター同士で仕事も恋人も取り合うような環境で思春期を過ごせば、メンタルに不調をきたすのは当然かもしれない。精神科や療養施設への入退院を何度も経験しているセレーナ・ゴメス、そしてセレーナの親友であるデミ・ロヴァートも、双極性障害や摂食障害、アルコール依存症、17歳の時から始めたコカインの依存症などを患い、昨年7月にはドラッグの過剰摂取で救急搬送されている。薬物やアルコールへの深刻な依存問題は、ディズニー映画『ファミリー・ゲーム 双子の天使』(98)でデビューしたリンジー・ローハンや、『ハイスクール・ミュージカル』(06)で一躍有名になったザック・エフロンも同様だ。ブリトニー・スピアーズは2007年、自らバリカンを手にして突然坊主頭にするなどのメンタル崩壊期を経たが、その後見事に復活。しかし今春には、またもや精神科への入院が報じられている。
とはいえ、何度も復活を遂げるパワーがあるのもスターの条件。ここに名前の挙がったスターたちは皆、波乱万丈のキャリア道を時に千鳥足、時に全力疾走で、末永く歩み続けて行けそうだ。
UK在住/シャオ