「ストレンジャー・シングス 未知の世界」名作オマージュの元ネタはコレだ! Vol.1
80年代を中心とする名作映画への愛にあふれた「ストレンジャー・シングス 未知の世界」。現在配信中のシーズン1~3全25話からオマージュの元ネタとなる作品と名シーンをピックアップ!
『E.T』(82)|エルはE.Tだった!? シーズン1はオマージュの宝庫
シーズン1で、世間知らずのエルがTVを観てカルチャー・ショックを受ける場面など『E.T.』オマージュが多数。エルが映像に釘付けになるところもE.T.と激似だ。エルが坊主頭にウィッグを付けて変装するのも同作を彷彿とさせるが、いちばんは研究所の追っ手から自転車で逃げる場面でスリリングなところまでも『E.T.』的。
ジョーズ(75)|ホッパーの服装はマーティン署長を意識していた!?
シーズン1&2で警察署長ホッパーが着ているベージュの制服は、ロイ・シャイダー演じるマーティン署長と同じベージュ色。被っている帽子もマーティンのテンガロン・ハットを意識している!?ちなみに、ウィルの部屋には、『ジョーズ』のポスターが貼ってあるので要チェックだ。
ポルターガイスト(82)|子を思う家族の愛。怪奇現象は本作から
シーズン1でウィルが行方不明になり、半狂乱の母ジョイス。彼女が家にいる時、雑音だけの電話が鳴ったり、電球が点滅したり、ウィルの部屋から音楽が流れたりするポルターガイスト現象はスピルバーグ製作の名作を意識。エルがTVの砂嵐の映像を観るのはあの名場面か。
『炎の少女チャーリー』(84)|キングが生んだ超能力少女がエルの原点
政府の実験を受けた親から生まれたことで超能力をもった少女エル。この設定はキング原作の本作にインスパイア。チャーリーも同じような出自で、超能力を使うと鼻血を出すところも同じ。シーズン1でエルが空き缶を念力で潰す研究所のシーンは、チャーリーが研究室で発火能力を見せる場面と重なる。
『スタンド・バイ・ミー』(86)|少年たちの冒険はいつも線路を歩くことから始まる
小さな田舎町を舞台にした少年たちのひと夏の冒険といえば、キング原作のこの映画。シーズン1で親友ウィルの行方を捜して、マイクたちが森の中や線路を歩く場面は、恐怖と戦いながら死体を探す旅に出た『スタンド・バイ・ミー』の少年たちの姿を思わせる。少年たちの年齢が12歳であることも同じ。
『グーニーズ』(85)|マイキー役のショーン・アスティンがシーズン2から出演!
少年たちの仲の良さやドタバタぶりは本作から。シーズン1で、ダスティンが意地悪なクラスメイトにナイフを突き付けられるシーンは、グーニーズのひとりが不良に拉致される場面とそっくり。本作出演のショーン・アスティンがシーズン2からボブ役で参加している。
『キャリー』(76)|超能力少女の悲劇! 地面から手が出るドッキリも
超能力少女がヒロインという設定はこのキング原作映画と共通。ジョナサンが森で突然出てきた手に驚く場面は『キャリー』が元ネタ。キャリーの墓に花を供えようとした女性が、地面からはい出てきた血まみれの手に体をつかまれるショック描写を思わせる。
『未知との遭遇』(77)|ウィルはあの少年!? ドアを開けると光り輝く世界が
シーズン2でウィルが家のドアを開けると真っ赤な空の“裏側の世界”が広がる。その後、立ちすくむところまで本作と構図が同じ。またシーズン1で、失踪したウィルとコンタクトを取ろうと、母ジョイスが家中にクリスマスの電飾を飾るのも同作へのオマージュだ。
『シャイニング』(80)|ジャック・ニコルソン級のインパクト! 壁は斧でぶち壊す
「ウィルの声が壁の中から聞こえた」とジョイスが斧で壁を壊すシーズン1の場面は、キング原作のホラーでジャック・ニコルソン扮する小説家志望の男が斧で壁を破る場面から。ジョイス役のウィノナ・ライダーの狂気に満ちた顔はニコルソンにも負けていない…?
【Vol.2に続く】
文/前田かおり【DVD&動画配信でーた】
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