『君の名は。』越えの『天気の子』がトロント国際映画祭出品決定!
7月19日(金)に全国448スクリーンにて公開となった新海誠監督最新作『天気の子』。初日からわずか3日間で興行収入16億円を突破し、興行収入250.3億円を記録した前作『君の名は。』(16)対比で128.6%を記録。さらには公開前から140の国と地域で配給が決定しており、世界中から大きな注目を集める本作が、現地時間9月5日~15日に開催される第44回トロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門へ出品されることが決定した。
本作では、天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を「選択」する物語が描かれる。主人公の16歳の高校生穂高、ヒロインの陽菜を演じるのは、約2000人が参加したオーディションを勝ち抜いた醍醐虎汰朗と森七菜。さらには小栗旬、本田翼、吉柳咲良、倍賞千恵子、平泉成、梶裕貴などの豪華キャストが集結した。音楽は『君の名は。』(16)に続き新海監督と再タッグを組んだRADWIMPSが担当。「愛にできることはまだあるかい」など5曲の主題歌と26曲の劇伴を制作し、本作の世界観に彩りを添えている。
1976年から始まったトロント国際映画祭は、ベルリン、カンヌ国際映画祭に次ぐ、来場者数32万人を集める北米最大の映画祭だ。米アカデミー賞の前哨戦としても広く知られ、最高賞となる観客賞は観客の投票によって決定し、近年受賞作の『ラ・ラ・ランド』(16)、『グリーンブック』(18)は同年度の米アカデミー賞を受賞するに至った。本作が選出されたのは、世界を代表する映画作家の作品を集めたスペシャル・プレゼンテーション部門。最高賞である観客賞の選考対象であり、昨年はカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した『万引き家族』(18)も出品されている。2003年には北野武監督の『座頭市』が観客賞を受賞したが、本映画祭にアニメーション作品が選出されるのは珍しく、直近の邦画アニメーション出品作では宮崎駿監督の『風立ちぬ』(13)がある。
週末興行ランキングでも1位を獲得した本作。国内外から評価が高まり、美しい色彩と繊細な言葉で紡ぎ出す‟新海ワールド”全開の本作は、新たな金字塔を打ち立てることができるのだろうか?
文/編集部