ネコ派の大森南朋、実はイヌっぽい?芦田愛菜は苦手な犬を克服!
人間と犬の愛情に満ちたエピソードを綴ったオムニバス映画『いぬのえいが』の第2弾となる『犬とあなたの物語 いぬのえいが』が公開初日を迎え、出演の大森南朋、松嶋菜々子、北乃きい、芦田愛菜が舞台挨拶に登壇。撮影中のエピソードやペットへの思いを語った。
大森南朋、松嶋菜々子共演の『犬の名前』は、病魔と闘う夫婦と飼い犬の絆を描いた感動作。幼い頃、飼い犬が事故死してしまったショックから、もう絶対に犬は飼わないと決めていた翻訳家の多田野一郎(大森南朋)。だが、妻の美里(松嶋菜々子)はラブラドールレトリバーのラッキーを強引に飼い始める。やがて少しずつ心の距離を近づけていく一郎とラッキー。そんなある日、一郎に病魔が襲いかかる。
大森は「撮影中は日々楽しかったです。犬もいらっしゃって、松嶋さんもいらっしゃって(笑)。やはりたまに言うことを聞いてくれないこともあって時間がかかったこともありましたが、それすらも楽しかったです。天気が良かったので、公園のシーンや自転車をこぐシーンが気持ち良かったですね」とコメントし、松嶋は「夫が病気になるという重い内容ですが、ワンちゃんがいることで気持ちのオンとオフを切り替えることができた。演技に限らず、ワンちゃんには助けられたと思います」と撮影当時を振り返った。
一方、北乃きい、芦田愛菜共演の作品は『バニラのかけら』。亡くなった愛犬バニラが忘れられない奈津子(北乃きい)は、ある日、公園でバニラそっくりの犬を見かける。その犬の飼い主である茉奈(芦田愛菜)は、奈津子を散歩に誘う。
「初めて映画館で声を出して笑った」という北乃は、「撮影現場に犬がいるだけで楽しかったです。ワンちゃんがいてくれたおかげで、みんなが1つになれたと思います」と共演した犬へ感謝した。芦田は「バニラ役ののあちゃんが、私がボールを投げたら持って来てくれて、可愛かったです」と犬と楽しんだ現場での思い出を話した。
舞台挨拶後半には、犬にまつわる質問が○×形式で行われ、「自分の性格は犬っぽい?」という質問に“○”の札を挙げた大森は、「監督の言うことをハイハイ聞くので、犬っぽいかも。俳優なので監督に『あっち行け』と言われたらあっちに行きます(笑)」とコメント。「実は犬が怖かった?」という質問に、芦田は“○”。「大きい犬に吠えられたことがあって、ちょっと苦手だったんですけど、のあちゃんと撮影して今は触れるようになりました」と、苦手意識を克服できたようだった。
最後に、北乃は「ペットロスに苦しんでいる飼い主の方も多いようですが、無理矢理忘れるんじゃなくて、良い思い出にできるような前向きな気持ちになってもらえる、この映画はそんな新しい一歩を踏み出すきっかけになってもらえたら嬉しい」と話し、松嶋は「私は大型犬を飼っていますが、動物は人間よりもはるかに寿命が短く、すごく内容の濃い時間を生きている。日々悔いのないように可愛がろうと思って飼っています。ペットを飼っている方も、この映画を見て『飼いたいな』と思ってくださる方も、ペットを飼うということについて深く考え直してもらいたい」と、映画に込められたメッセージを語った。
フォトセッション時には、劇中に登場したラッキー役を演じた犬マムと、バニラ役の犬のあが登場。可愛らしい表情で会場を和ませた。
人間と犬が繰り広げる様々なエピソードを通し、ペットと人間の関係について考えさせてくれる笑いあり、涙ありの本作は、ペットブームの今だからこそ見ておきたい作品だ。是非、劇場に出かけてもらいたい。【取材・文/鈴木菜保美】