たった1人で宮殿を築き上げた男の奇跡の実話!『シュヴァルの理想宮』の公開が決定
カンヌ国際映画祭監督賞など輝かしい受賞歴を誇るフランスの名匠ベルトラン・タヴェルニエ監督を父に持ち、俳優やドキュメンタリー作家としても活躍するニルス・タヴェルニエ監督の5年ぶりの長編劇映画『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』が12月13日(金)より公開されることが決定。このたび予告映像とポスタービジュアルが到着した。
本作はフランス南部ドローム県に実在する、政府指定の重要建造物“シュヴァルの理想宮”の誕生秘話を描いた驚くべき実話。寡黙で不器用な郵便配達員のシュヴァルは、愛娘アリスのために“おとぎの国の宮殿”を建てるという奇想天外な挑戦を思いつく。村人たちに馬鹿にされながらも、たった1人で石を運び積み上げていくシュヴァル。しかし彼に、過酷な運命が容赦なく襲いかかっていく…。
このたび解禁された予告映像には、妻フェロメーヌとの間に子どもが生まれ、不器用ながらも娘アリスのためにできることを模索していくシュヴァルの姿から幕を開ける。そしてある日、変わった形の石につまずいたことをきっかけに、宮殿作りを思いつくシュヴァル。寝る間も惜しみ、様々な困難に直面しながらも33年かけて宮殿を作りあげていく様子が、心温まる雰囲気の中で映しだされていく。
主人公のシュヴァルを演じるのは、ニルス監督の父ベルトランがメガホンをとった『レセ・パセ 自由への通行許可証』(02)でベルリン国際映画祭男優賞を受賞したジャック・ガンブラン。そして妻フェロメーヌを演じるのは『ゲンスブールと女たち』(10)でブリジット・バルドー役を演じたレティシア・カスタ。また、ほぼ全編を通して本物の理想宮で撮影が行われたことにも注目だ。
今年1月に本国フランスで公開されスマッシュヒットを記録し、6月に行われた「フランス映画祭2019 横浜」で日本初お披露目された本作。風変わりながらも途方もない夢を実現させた男の知られざる物語に、世代を問わず高い評価が寄せられている。是非とも劇場で、その繊細な映像美と普遍的な父と娘の深い愛の物語を堪能してほしい。
文/久保田 和馬