稼ぎと実力は別もの?ハリウッドの稼ぎ頭にラジー賞ノミネート俳優もずらり

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稼ぎと実力は別もの?ハリウッドの稼ぎ頭にラジー賞ノミネート俳優もずらり

バニティ・フェア誌が恒例の、2010年ハリウッドで最も稼いだ映画関係者トップ40を発表したが、トップ20内にランクインしている俳優は、誰もアカデミー賞にノミネートされていないどころか、最悪な俳優や作品を競うゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)のノミネート者が名を連ねているとハリウッド・レポーター紙が指摘している。

栄えある1位に輝いたのはダントツの2億5700万ドルを稼ぎ出したジェームズ・キャメロン監督で、この稼ぎのほとんどは2010年のアカデミー賞に候補になった『アバター』(09)が生み出したものだ。

以下、2位は『アリス・イン・ワンダーランド』(10)などのジョニー・デップ、3位はスティーブン・スピルバーグ監督、4位と5位は『インセプション』(10)のクリストファー・ノーラン監督とレオナルド・ディカプリオ、6位が『アリス・イン・ワンダーランド』のティム・バートン監督、7位がコメディ映画専門のアダム・サンドラー、8位が『ハングオーバー!』(09)のトッド・フィリップス監督、9位がテイラー・ロートナー、10位が『アイアンマン2』(10)のロバート・ダウニー・Jr.で、辛うじて『インセプション』がアカデミー賞作品賞にノミネートされているものの、個人的には誰も同賞にノミネートされていない。

それどころか、9位のテイラーと15位のロバート・パティンソンは、ラジー賞で9部門にノミネートされた『エクリプス トワイライト・サーガ』(10)で共にに最低男優賞にノミネートされているという有り様だ。

また唯一トップ20入りした女優はたったふたりしかおらず、全体では13位だが女優としては栄えある1位に輝いているクリステン・スチュワートが『エクリプス』で、18位のジェニファー・アニストンも『バウンティー・ハンター』(10)で、それぞれがラジー賞最悪女優賞にノミネートされている。

かねてから指摘されている、アカデミー賞にノミネートされる俳優と、一般人からのスターの評価や興行成績がかけ離れていることを改めて浮き彫りにした。トップの多くが、ヒットによって収入が変わってくる監督やプロデューサーなどが占める中で、ジョニー・デップが俳優として突出した稼ぎを手にしていることや、依然として根強い男性社会のハリウッドにあって、クリステンやアニストンの健闘が目立つ結果となった。【NY在住/JUNKO】

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