西島秀俊、『任侠学園』で西田敏行から受けたアドバイス「台詞は覚えるんじゃなくて食え」を噛みしめる!
西島秀俊と西田敏行のW主演で、今野敏による人気小説を映画化した『任侠学園』(9月27日公開)の完成披露試写会が、8月26日に東京・イイノホールで開催され、西島、西田、伊藤淳史、 葵わかな、葉山奨之、桜井日奈子、生瀬勝久、木村ひさし監督が舞台挨拶に登壇。西島たちのルーティン行動が、反響を呼んだ。
西島は「西田さんに、撮影の途中でよく食事に行かせていただいたんですが、西田さんから『台詞は食べろ、台詞は覚えるんじゃなくて食え』と言われまして。僕だけではなく、若い子もその言葉をかみしめてました」と、西田の言葉に感化されたことについて触れた。
西田は、それは先輩役者の丹波哲郎から言われた言葉だと明かし、「台詞を食べたという意識になると、だんだん台詞が出てくる」と丹波の声真似を披露し、会場を爆笑の渦に包んだ。
『任侠学園』は、地元密着型ヤクザ、阿岐本組の組長、阿岐本重里(西田敏行)は社会貢献に目がなく、No.2の日村誠司(西島秀俊)はいつも振り回されている。ある日、阿岐本組は経営不振の高校の再建を引き受けることに。
阿岐本組には「カタギには手を出さない」といったルールがあることにちなみ、ゲスト陣がそれぞれルーティンとして守っていることについてクロストークをした。
西田は「結婚したてのころは、妻と2人で道を歩いている時は、必ず車道側じゃないほうを妻に歩かせていました。でも、この前、病院に検診に行った時、妻に守られてる自分がいて。老いってなんだろう?と」と言って笑いを取った。
西島は「すてきですね」と感心しながら「僕は朝ごはんを食べるくらいですね」と笑うと、西田から「よく意味がわからない」とツッコまれ、また、会場で笑いが起きる。
西島は家を出て、一人暮らしを始めたころ、親にそう言われたそうで「家を出る時、たぶん(役者として)食えないから、まず食費から削るだろうと。だからご飯は必ず食べろと。心が貧しくなるからと。なので、必ず朝ご飯をがっつり食べます。朝、昼、晩とご飯を食べます」と語ると、西田たちゲスト陣も大いにうなずいた。
西島は最後に「試写を観て、思わず涙がこぼれるようなシーンがありました。学校や居場所のない子たち、社会ではぐれている男たちという、全然違う世界の人たちが、お互いに共感し合って、未来を獲得していくというストーリーが非常に感動的。最後、気持ち良く映画館を出られる映画になっていると思います」と力強くアピールして締めくくった。
取材・文/山崎 伸子