「ずっと高杉さんのことを高校生だと思っていて…」吉岡里帆&高杉真宙が互いの尊敬する部分を告白!
2015年に中国でもリメイクされたアン・サンホ監督の韓国映画『ブラインド』(11)を、『重力ピエロ』(09)や「リトル・フォレスト」を手掛けた森淳一監督が舞台を日本に置き換えて再映画化した『見えない目撃者』(9月20日公開)のティーン女子特別試写会が5日、秋葉原UDXシアターにて開催。吉岡里帆と高杉真宙が登壇し、会場に集まったティーンから寄せられた質問や悩み相談に答えた。
本作は、猟奇殺人犯を追う視力を失った元警察官を描いたスリラー映画。警察官としての将来を期待されながら、交通事故によって自らの視力と最愛の弟を失ってしまったなつめ(吉岡)。ある夜、車の接触事故に遭遇した彼女は、慌てて立ち去る車の中から助けを求める少女の声を耳にし、それが誘拐事件だと確信。警察に訴えるも取り合ってもらえなかったことから、車と接触した高校生・国東春馬(高杉)を探しだして協力を依頼する。しかしそんな折、少女たちの無惨な遺体が発見されることに…。
観客のほとんどがR15+作品を初鑑賞ということもあってか、上映終了後もしばらく騒然とした様子の会場に姿を現した吉岡と高杉の2人。主人公のなつめ役を演じた吉岡は「私は台本を持っているので展開を知っていたんですけど、ドキドキしながら観ていました」と、完成した作品を観た感想を語ると、「観客の方々にドキドキしていただかなきゃいけないので、自分が集中するだけではなく客観視しながら撮っていくことに気を付けていました」と撮影時に大事にしていた心構えを明かした。
一方で、春馬役を演じた高杉は「成長していく子なので、最初と最後で大きな変化が生まれたらいいなと思いながらも、急に変わっていくことがないよう気を付けながら演じていました」と振り返る。そして、間近で見た吉岡の迫真の演技について「圧倒されました」と即答。「目でいろんな感情がわかることがたくさんあるので、目のお芝居がないのは大きな制限になる。どんな演技になるんだろうと思っていたのですが、目が見えなくてもこんなにストレートに伝わってくるんだなと思いました」と強い感銘を受けたことを明かす高杉に、吉岡は「恐縮です」とはにかんだ表情を浮かべていた。
その後2人は、会場に集まった観客から集められた質問や悩みに答えていく。「どんな高校生時代を過ごしたか?」や、「将来やりたいことをいつ頃決めたのか?」、また「自身が大人になったと思った瞬間」や「10代のうちにやっておいた方がいいこと」など、ティーンならではの質問の数々に親身になって答えていく2人。「お互いの尊敬するところは?」という質問に対して、高杉は「めちゃくちゃストイックなところですね。僕がお会いした人の中で吉岡さんがいちばんストイックです」と、またしても吉岡を絶賛。
そんな高杉に対して吉岡は「いろいろあるんですけど、一番は空気感やたたずまいがどう見ても高校生なことで、現場でも衣装の制服が似合い過ぎてずっと高杉さんのことを高校生だと思っていて、学校帰りに撮影来て大変だなあって思っていました(笑)」と告白。「現場で年齢を聞いて、年齢すらもコントロールできる力がすごいなと思いました。それに、天真爛漫で可愛らしい方なので、現場では(盲導犬の)パルにも癒されていましたけど、高杉さんの柔らかなたたずまいにも癒されました」と明かし、2人の絆の深さをのぞかせた。
取材・文/久保田 和馬