前田健監督自著「それでも花は咲いていく」が文庫本として4月27日(水)発売

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前田健監督自著「それでも花は咲いていく」が文庫本として4月27日(水)発売

ものまね芸人として、また最近は俳優として活躍する前田健監督の原作小説を映画化した『それでも花は咲いていく』(5月7日公開)の公開に併せ、文庫本の発売が決定した。

2009年に前田監督が初めて書き下ろした同名小説は、従来のタレント本とは異なり、セクシャル・マイノリティーの人々をテーマに、本格的な小説として話題を呼んだ。彼自身が初の脚本・監督として、自身の小説で描いた9つの短編の中から、人には言えない心の悩みを持つ3人の男たちの姿を描いた3篇「エーデルワイス」「ヒヤシンス」「パンジー」を映画化した本作。過去に小学生の教え子にしてはいけないことを起こした罪を背負いながら、自分の許されない恋愛に悩む元有名進学塾の講師だった男(仁科貴)。容姿の醜さから人に拒絶されて以来、人を避けながら他人の部屋に侵入することに生き甲斐を感じる男(滝藤賢一)。そして最愛の母親を突然失い、ぼう然とした時間を過ごしながら過去の母親に思いを馳せる男(平山浩行)。一見、否定されそうな癖を持つ3人の男たちの、ナイーブでデリケートな問題を描きながらも、それが異常ではなく、誰にでもある心の中に隠されている悩みや問題として投影され、やがてそれが切ない気持ちに変化していく。

文庫本化にあたり、小説家・随筆家の三浦しをんは「時代を超えて、ふと手に取った人の心に希望を与えていく小説だ。人が人である限り、本書に描かれた登場人物たちの姿は古びることなく、読者のなかで花のように咲きつづけるだろう」とコメントしている、文庫本は4月27日(水)より発売だ。【Movie Walker】

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