死のバンジーに、またもジャンケン!?“悪魔的”な『カイジ』の新作ゲームたち
9年ぶりの新作として公開中の『カイジ ファイナルゲーム』。このシリーズといえば、ユニークでぶっ飛んだ命懸けのゲームがいくつも登場し、数々の劇的なドラマを生み出してきた。もちろん、本作にも新たなゲームが登場する!しかも4つも!
本作は、原作者の福本伸行が脚本に携わり考案したオリジナルストーリー。東京オリンピックが終了し、日本は恐ろしい早さで景気が失速していた。そんな中、自堕落な生活を送っていたカイジ(藤原竜也)の前に、かつて地下王国で共に働いていた大槻(松尾スズキ)が一攫千金の話を持って現れたことで、再びカイジはギャンブルの世界へと誘われることに…という物語が展開していく。
大槻の誘いによってカイジが最初に参加するゲーム“バベルの塔”は、金を持て余した老人が主催するイベントで、ビルの屋上にどデカい棒が立てられて、そのてっぺんに貼り付けられたカードを奪うというシンプルなもの。しかもそのカードは“人生逆転カード”と呼ばれ、表は上限9億9999万円まで打ち込んだだけのお金が獲得できる電卓で、裏面は人生を変える極秘情報が得られる“魔法のキー”となっている超プレミア品だ。
それゆえ若者たちが棒に群がり、周囲の参加者を蹴落とそうとする危険極まりないもので、富める者の下で弱者が互いに蹴落とし合う痛烈な社会風刺にも見える…。体力勝負のゲームのため、さすがのカイジも戦略の立てようがなさそうだが…。
2つ目のゲーム“最後の審判~人間秤~”は、信頼、名声、金、勝つものは全てを獲得し、負ければそのすべてを失う、ギャンブル版遊園地である帝愛ランドで最も過酷とされるもの。対戦する2人が、全財産を金塊に換え、天秤の上に乗ってその重さを競い合うという内容だ。「Family」「Friend」「Fixer」「Fan」のステージに分かれており、いかに支援者を集められるかが勝負の鍵。まさに人間としての総合力が問われるだけに、負ければ財産を失うだけでなく、プライドまでズタボロ…!
3つ目のゲーム“ドリームジャンプ”は、一見楽しそう名前だが、賭けに負ければ即死という狂ったゲーム。自殺志願者10人がバンジージャンプのような紐をくくりつけて、同時に飛ぶのだが、繋がれている紐は1本だけ!勝った人間は大金が得られるが、9人が地面に叩きつけられて死ぬという、まさに命か金かという『カイジ』らしいイカれッぷりだ。
そして、最後に登場するゲームが、福士蒼汰演じる政府の影の実力者・高倉が得意とする“ゴールドジャンケン”。3回勝負のジャンケンのうち1回は必ず、手のひら大の純金を握って勝負に挑まないといけない、つまり1度は必ずグーを出さないといけないというルールになっている。純金を握った状態でジャンケンに勝てばボーナスが得られるのだが…。果たしてカイジは高倉に勝利することができるのか?
どれもシンプルながら心理的な駆け引きや命の危険が含まれており、観ているだけでハラハラドキドキの“悪魔的”なゲームばかり。カイジがこれらのゲームをどう攻略するのか?劇場でぜひ確認してほしい。
文/トライワークス