“ネコ役”初体験の坂本真綾が映画『キミとボク』の裏話を披露

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“ネコ役”初体験の坂本真綾が映画『キミとボク』の裏話を披露

ある日、運命的な出会いを果たしたアメリカンショートヘアーの子猫と、漫画家志望の青年との10年間の軌跡を描いた感動作『キミとボク』(5月14日公開)。自身の体験を綴った、やまがらしげとによるFLASHアニメを実写映画化した本作で、猫の銀王号の声という重要な役を演じているのが、歌手としても人気の声優・坂本真綾だ。

「実写のネコに声をあてるということが初めてだったのと、小動物っぽいイメージをされてたり、作り込んだ声を求められたらどうしようと思いましたね。役者も、実写の映画の吹替も、アニメの声も、どれも自分の声がベースになっていて、普段からあまり声を作る意識をしていないんです。私としては原作を読んで感じた、無色透明というか、何も色がついていないというイメージだけ決めていました」と、初めて演じたネコ役の経験に多少戸惑いがあったようだ。

ところがアフレコの現場へ行くと、収録はスムーズに進んだものの、驚かされる出来事があったという。「1シーン録ってみて、私のイメージと窪田崇監督や、やまがら先生のイメージにブレがなかったので安心しましたし、思ったよりもスムーズに進んだのでほっとしました。でも、録音している時に、やまがら先生の後ろ姿が見えて、よく見るとすごい泣いてらっしゃっていて。ずっと先生の中には銀王号の声が聞えていて、色々思い出されたのかなと。でも、それってすごいプレッシャーというか、なかなかない経験ですよね(笑)」

本作では銀王号の声だけでなく、主題歌として最新アルバム「You can't touch me」にも収録されている「手紙」を書き下ろしている。

「銀王号の目線になって、自分がすごく大切な人より先立たねばならないとしたら、最後に何を言いたいかなと思いながら書きました。残される方は寂しいだろうけど、逝ってしまう側にはありがとうしかないんじゃないかな?って。歌詞に出てくる“ポプラと三日月”は、キミとボクが一緒に見たような景色をイメージしたものです。“愛をありがとう”という詞はストレートすぎて最後まで悩みましたね」

主人公の青年を演じた中村蒼の飾らない自然体な演技と、彼を上からそっと見守るかのような坂本真綾による銀王号の語り口が物語の感動を際立たせる。基となったFLASHアニメを見たことがある人は、より深い感動を、初見の人は素直に感涙させられる注目の一作だ。【トライワークス】

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販売元:ビクターエンタテインメント

■「キミとボク」舞台挨拶付き先行上映会
登壇ゲスト:中村蒼、坂本真綾、窪田崇(監督)
日程:5月7日(土)
会場:テアトル新宿、シネ・リーブル池袋
料金:2,500円※当日券も販売
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