「ウエストワールド」女優、事故死したコービー・ブライアントを“性犯罪者”と表現

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「ウエストワールド」女優、事故死したコービー・ブライアントを“性犯罪者”と表現

アメリカのプロバスケットボールの名門ロサンゼルス・レイカーズで20年間に渡って活躍したバスケットボール界のレジェンド、コービー・ブライアント(41)がヘリコプター墜落事故で死去。13歳の娘を含む9人が亡くなり、世界中が悲しみに暮れている。

バスケットボール界からはもちろんのこと、長きに渡りレイカーズの試合を最前列で観戦していたジャック・ニコルソンがインタビューに応じて深い悲しみを明らかにしたほか、同じくバスケファンのレオナルド・ディカプリオ、ヒュー・ジャックマン、オバマ元大統領をはじめ多くのセレブたちが早すぎるコービーの死を悼みツイッターなどで追悼の意を述べた。そんななか、2011年にバイセクシャルであることをカミングアウトして話題になり、現在はドラマ「ウエストワールド」などに出演する女優のエヴァン・レイチェル・ウッドが、ツイッターで発した言葉が大炎上騒ぎとなっている。

エヴァンは、「なんて悲劇が起きてしまったんでしょう。コービーの家族を思うと心が痛みます。彼はスポーツ界のヒーローでした。そして彼はレイピストでした。こういったすべての真実が同時に存在するのです」とツイートした。

コービーは、2003年に、当時19歳だったコロラドのホテル従業員女性が、コービーにレイプされたと主張したことでレイプ容疑で刑事訴追された。その後女性側がほかにも複数の男性と関係を持っていたことなどもあり、訴訟を取り下げたという過去がある。

これを見たコービーのファンはもとより、多くの人々から非難が殺到。「世界中が悲しみに暮れているときに、なぜそんな言葉を使うの?」「いまはただ悲しみに暮れて彼を追悼することだけで十分」「レイプ容疑は取り下げられている」「コービーのレジェンドを否定する行為」「訃報の直後に言わないと気が済まないわけ?」「2度と出演作は見ない」といったコメントが殺到。

エヴァンはその後、「これは有罪判決でもなければ祝賀のつもりでもありません。ただ、感じ方は人それぞれであることをリマインドしたかったのです。闘う代わりに悲しみを共有しましょう」とコメント。「事実ではある」という意見もある一方で、「単純にいまは追悼すればいいだけの話」「明らかに意図的な非難でしかない」と怒りのツイートが飛び交っている。

ほかにも、情報を先取りで報じる米芸能情報サイト「TMZ」が家族が知るより早くこの情報を伝え、またヘリコプターが炎上するシーンなど見るに堪えない行きすぎた報道を行ったことに非難の声があがっているほか、ワシントン・ポスト紙国政担当で、自らもレイプ被害者だというフェリシア・ソンメズ記者が、訃報の数時間後にコービーのレイプ疑惑に関する2016年の同紙の記事リンクをツイートしたことで、1万件以上の非難や脅迫のコメントやメールを受けとったことが明らかに。ワシントンポストは記者を停職処分したが、ワシントンポストのほかの記者らが処分を批判し、報道の自由を求めて処分撤回を求める騒動にまで発展している。

コービーは、NBA王者でありオリンピックの金メダリストとバスケットボール界のレジェンドだったのみならず、2011年には、「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」に選ばれ、グローマンズ・チャイニーズ・シアターにその手形と足形を刻んだ。また、2016年に現役を引退した後、自身が原作とナレーションを手がけた短編アニメ『Dear Basketball』でオスカーを受賞するなど、映画界でもその足跡を残しており、今後も様々な分野での活躍が期待されていた。また今回は娘をバスケットボールのレッスンに連れていく途中の出来事であったことや、数週間前には家族でディズニーランドを訪れていたことも発覚。良き家庭人でもあったようだ。

NY在住/JUNKO

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