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リアルリストカッターの着エロアイドルが主人公を演じるテレビ放送NGの衝撃作とは

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リアルリストカッターの着エロアイドルが主人公を演じるテレビ放送NGの衝撃作とは

女子高生のリストカットと性的虐待というテーマを描き、沖縄映像祭2010で準グランプリを受賞。また、2010年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭で上映されるも、映画祭のスポンサーであるスカイパーフェクトTVでは放送倫理に反するという理由で放送NGとなった衝撃作が登場する。6月4日(土)公開の『終わらない青』は前述したように、リストカットと性的虐待という重いテーマを軸に、一人の女子高生の日常を描くヒューマンドラマだ。

主人公の楓を演じるのは女優、グラビア&着エロアイドルとして活躍する水井真希。劇中では父親から浴槽に顔を埋められたり、思い切り足で踏みつけられたりと散々な目にあうが、なかでも互いに裸になってベッドの上で行われる行為を延々と映し出す性的虐待のシーンは思わず目を覆いたくなるほどだ。

しかし、楓の母親は鬱であり、悩みを打ち明ける存在はいない。そこで彼女はストレスのはけぐちとしてリストカットを繰り返す。腕に残る幾つもの傷跡、そこに新たに傷を作っては血を見て、すぐに手当てをして包帯を当てる様は、実際に水井自身もリストカッターだった(もちろん現在は止めている)ということもあり、手馴れたもの。そんな彼女の経験が脚本に反映されているというから、劇中でのリアリティは半端ではない。しかも、リストカットのシーンでは自身が使っていたカッターナイフが使用されているというから驚きだ。

本作は66分とコンパクトに収められているが、それぞれのシーンをつなぐ前後の余計な描写がないことから、観客に伝えたいテーマがよりストレートに、肉体的、そして精神的な痛みとして画面から伝わってくる。今年30歳になったばかりの新鋭・緒方貴臣監督がゆうばりファンタスティック映画祭に出品するために、全くの素人ながら作り上げた初監督作でもある本作。監督が伝えたかった思いがきっと見る者に伝わるはずだ。【トライワークス】

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