夏帆、『Red』で妻夫木聡と“禁断愛”「なんだってやってやろう」と覚悟!
島本理生の小説を映画化した『Red』の公開記念舞台が2月22日にTOHOシネマズ日本橋で開催され、夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗、三島有紀子監督が登壇。夏帆が「なんだってやってやろう」という想いで禁断愛を描く映画に挑んだことを明かした。
本作は、一流商社勤務の夫とかわいい娘を持ち、誰もがうらやむ生活を送っていた塔子(夏帆)が、10年ぶりにかつて愛した男・鞍田(妻夫木)と再会し、徐々に心も身体も解放していく姿を描く大人のラブストーリー。
禁断の恋に落ちていく女性を演じた夏帆は「三島監督が『今回は、いままでに見たことのない顔を見たい』とおっしゃってくれた」と監督からかけられた言葉を述懐。「すごく悩んだ。塔子を演じるためには、自分のできる範囲内でお芝居をしてはダメだと思った。そこから一歩踏みだそうと常に葛藤していた。この作品のために、自分ができる範囲のことはなんだってやってやろうという気持ちでずっと現場にいた」と覚悟したそうで、「大変ではあったけれど、とても幸せな時間だった」と充実の表情を見せていた。
「塔子の姿を見てどう感じたか?」と聞かれたのが男性陣で、妻夫木は「『塔子と鞍田の関係性ってなんだろう』と監督と話していて腑に落ちたのは、“宿命”という言葉。制約やルールに縛られる関係ではなくて、ただ一緒にいたいという関係」と分析。とはいえ「客観的に見ると、できれば行きたくない世界ではありますね。なるべくそうならないような自分でいられるほうがいいかな。お互いの小さな不満や我慢の積み重ねがこういう状態を生んでしまうのかもしれないけれど、僕はそうならないように努力したい」と禁断愛について持論を語っていた。
またこの日は、登壇者から夏帆に向けて赤いバラの花束をプレゼントすることに。柄本は「たくましくも、どこか救ってあげたくなるような魅力に釘付けでした。でもうちの弟と仲がよすぎて。あなたの斜め後ろから、うちの弟が俺を見ているような目を感じた」と茶目っ気たっぷりにコメント。妻夫木は「ちゃんと共演するのは初めてだった。逃げずに役と向き合っている夏帆ちゃんはとても素敵だと思いました。覚悟を持った、強い方」と難役に立ち向かった夏帆をねぎらっていた。
たくさんの花束を抱え、笑顔を弾けさせた夏帆は「20代後半、30代に向けてのターニングポイントになる作品。悩む時間を許してもらえて、本当にありがたかった。これを糧にまた皆さんとご一緒できたら」とさらに前を見つめ、大きな拍手を浴びていた。
取材・文/成田 おり枝