ルーナ・ラブグッド役 イヴァナ・リンチ インタビューPART3

インタビュー

ルーナ・ラブグッド役 イヴァナ・リンチ インタビューPART3

――髪の色はいつ変えたのですか?

「わりと最近。3週間ぐらい前だったと思うわ。たまたま気が向いたから染めたの。カールが強すぎて、アイルランド人のダンサーみたいな気分(笑)」

――それがあなたの本来の髪の色なの?

「いいえ、違うわ。私のナチュラルカラーは、もっと汚くてひどい色よ(笑)。イースターの頃に撮影が終わって、自分の好きなヘアにすることが許されるようになったから、ちょっと試してみようと思ったの」

――じゃあ、ファンがサインを求める時、昔のブロンドヘアの写真を見せられるのは鬱陶しい?

「私は構わないわ。女の子はみんな一度はブロンドヘアにしてみたいものよね? どこに行っても、ブロンドのロングヘアだから、ルーナだと気づかれるし。でも、色々と試してみるのは良いことじゃない? それがティーンエイジャーってものでしょ? クレイジーな色に染めたり色々ね(笑)。私はそういうのやったことがなかったから面白かったわ」

――街でよく気づかれますか?

「そんなことないわ。特に今のこのヘアではね」

――全然?

「一度だけあるわ。先週、パリに行ったの。ダンサーとかがいっぱいいるゲイバーに入ったんだけど、そこでフランス人のゲイが気づいて、『まさか、あなたじゃないわよね?』って(笑)。でも、このヘアではほとんど気づかれないわ」

――ほっとしていますか?

「そうね。ルーナはとても目立つルックスをしているから。以前、私はカラフルな服を着ていたんだけど、ちょっとナチュラルにトーンダウンさせたの。ルーナ自身は自分の服装を心地よく感じているし、人もそれがルーナなんだと思って見るけど、私は人からそういうふうに見られるのは嫌だし、自分じゃない別の人と思われるのも嫌なの。だから、今は自由で良いわ。好きな格好ができるから」

――試験はAレベル(大学入試資格)を受け直すのですか?

「そう。アイルランドに住んでいるから試験もアイルランドで受けるわ。一度目の試験でも、勉強にあまり時間が割けなかったわりには悪くなかったと思うけど、もっと良い成績が残せると思っているから。今すぐにではないけど、2、3年後には英語という言語を真剣に勉強してみたいという気持ちもあるわ。とにかく30歳ぐらいになってからAレベルを受け直しておけば良かったなんて後悔したくないから」

――再試の後は大学へ?

「それが普通のパターンよね。役者になりたい人間に大学は必要ないような気もするけど、逆に今では役者として活躍している人たちが、わざわざお金を払って大学に入り直したりしているでしょ? 「やり残したことがあるのよ」みたいな感じで(笑)。あと、私の両親は教師だから。私にまっとうな道を選んでほしがっているわ。どうなるかはこれからのお楽しみ」

――あなたにとってこのシリーズはどんな存在ですか?

「1つは現実から逃れられる素敵な手段よね。全ては想像の世界の話だから。若い世代には、若い世代なりの苦労があるからファンタジーの世界は大切だと思うの。ただし、登場人物は魔法使いではあるけど、クレイジーな存在ではないと言っておきたいわ。後で問題になると困るから他の作品のキャラクターと比べることは避けるけど(笑)。どこかの惑星からやって来たような信憑性のないキャラクターとは違う。私を含めて、一般の人が日常の中でするのと同じような経験をする。だからこそ、架空の世界だけど身近な存在に思えるの。このシリーズからは、それがどんなものであれ、与えられた才能は良いことのために精一杯使うべきだというメッセージを受け取ったように思うわ。どのキャラクターも不死身なんかじゃない。主人公のハリーだってそうじゃないんだから。シリーズの半ばでハリーは『どうして自分が選ばれし者なんだ?』と自問自答するの。周りにいる私たちは、『あなた別に何もしていないじゃない? 全くわかっていないでしょ?』みたいな感じで。でも、そんな時季を通り越して、最後にはできる限りのことをするようになるから、強く訴えかけるものがあるんだと思う。正しいと信じることのために、情熱と信念を持って、ベストを尽くしなさいっていうことを、このシリーズは私に教えてくれたわ」

――ルーナの気に入っているところはどこですか?

「彼女がとっても広い心を持っているところね。限界を設定しないから、全てが彼女にとっては機会なの。ほとんどの人は、何かを見たり、やろうとしたりする時に、社会的地位とか年齢とかお金のこととか、まず障害に目を向けるでしょう。でも、ルーナはそうじゃない。彼女はまず、その人を一人の人間として見るし、他の人はやらないことをやってみる。それが一番好きなところね。それから、彼女は人を判断しない。私は、他人を見下す人が嫌いなの。自分の方が他人より優れていると思っているような人がね。彼女はそれとは正反対で、一緒にいる人をリラックスさせて、自分らしくいさせて、一番の長所を発揮させてくれるわ」

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