織田裕二が『アンダルシア』で再共演した福山雅治を“良き傭兵仲間”と称える

インタビュー

織田裕二が『アンダルシア』で再共演した福山雅治を“良き傭兵仲間”と称える

織田裕二扮する外交官・黒田康作が、今度は情熱の国・スペインに登場! シリーズの映画最新作『アンダルシア 女神の報復』が6月25日(土)から公開される。今作で黒田はマネーローンダリング(資金洗浄)の国際犯罪に関わり、未曽有の危機にさらされる。果たして黒田は、この難関をどうクリアしていくのか!? 織田裕二にインタビューし、西谷弘監督のこだわりぶりや、同世代の共演者・福山雅治との交流について語ってもらった。

始まりは映画『アマルフィ 女神の報酬』(09)。続いて携帯動画の連作短編「アマルフィ ビギンズ」(09)、テレビドラマ「外交官 黒田康作」(11)と来て、今回はスペインから地中海にかけてオールロケを行った『アンダルシア』を放つ。織田は試写を見た時の感想をこう語った。「自分は出演者なのに、『おっと!』とか『行け!』とか声が出ちゃいました。素晴らしかったです。すごい監督とやったんだなと実感しました」と、西谷弘監督を絶賛する。

西谷監督のこだわりぶりは半端じゃない。「いつものことですが、撮影時間が全く読めない監督で、撮影中は“鬼”になります。普通は3カットくらいかなって思ってたら28カットもあって、ええ!?って。台本に書いていないことも急に言ってくるし。日本語ならまだ良いけど、え?これ、スペイン語ですけど!みたいな(苦笑)。いつもサプライズですが、たぶん監督自身も戦っているんだと思います。A案、B案があったとして、A案でも間違いなく90点以上は取れる。でも、B案ならもしかして120点以上取れるんじゃないかと思うから、両方押さえたいんでしょう。ただ、監督が提案したことって絶対にプラスになるから。毎回びっくりするけど、僕らの想像を裏切るので、今度は仕上がりが楽しみになり、完成した映画を見るとさらに驚くんです」。

黒田に情報を提供するジャーナリスト・佐伯章悟役の福山雅治とは、『アマルフィ』に続いて再共演を果たした。「楽しかったですね」と、頬を緩ませる織田。「彼は30時間くらいかけて飛行機を乗り継いで現場に来てくれました。寝たのは機内だけで、現場の目の前のホテルでシャワーだけパッと浴びてやって来て。終わった後、さすがに今日は疲れてるから帰るかなって思っていたら『飯、食いに行こうよ』って。『それが楽しみで来たんだよ』って。相変わらずタフで元気だなあと思いました」。

撮影以外のオフの時間、ふたりはどんな話をするのだろうか。「ふたりとも仕事の話とかは全然しなくて、緩い話しかしないんです。彼とは最近共演したばかりですが、なんて言うか佐伯と黒田じゃないけど、やっぱりお互い20年ちょっとの間、ずっと一線を走ってきたってことでリスペクトしてるんでしょうね。傭兵としていろんな国で戦ってきたけど、今回は同じチームで戦えて良かったねって感じです。また、どこかで会えると思うから、お互い弾に当たらないように気をつけようって。そう言うと格好良すぎるかな(笑)。でも、自分ではよく現場は戦場だと思っているので」。まさに劇中の佐伯と黒田さながらに、“同志”的な存在だと思っているのかもしれない。

織田裕二がただならぬ情熱を込めて演じてきた、外交官・黒田康作。『アンダルシア』の黒田は、クールでスタイリッシュな魅力だけではなく、織田が言うところの“人間臭さ”が出ていて、ドラマ自体がよりいっそう深みのあるものとなった。また、激しいアクションやカーチェイスもスケールアップしているので、大いに期待してほしい!【取材・文/山崎伸子】

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