成海璃子、山崎紘菜、常盤貴子が歌って踊る!『海辺の映画館』本編映像が到着
“映像の魔術師”の異名をとる日本映画界のレジェンド、大林宣彦監督が『あの、夏の日 とんでろ じいちゃん』(99)以来20年ぶりに故郷である広島県尾道市を舞台に選び、“映画への情熱”と“平和への想い”を凝縮させた最新作『海辺の映画館-キネマの玉手箱-』が4月10日(金)より公開。このたび本作から、ミュージカルシーンを収めた本編映像と、本作を彩る3人の女優からのコメントが到着した。
本作は尾道の海辺にある映画館「瀬戸内キネマ」の閉館を飾る、「日本の戦争映画大特集」と銘打ったオールナイト興行のシーンから幕を開ける。映画を観ていた3人の若者は、突然劇場を襲った稲妻の閃光に包まれスクリーンの世界へタイムリープ。戊辰戦争からの幾多の戦争を辿りながら原爆投下前夜の広島に行き着いた彼らは、そこで移動劇団「桜隊」と出会い、彼らの運命を変えるため奔走することとなる。
このたび解禁された本編映像には、本作が映画初出演となる新人の吉田玲と、大林作品初参加の成海璃子、『この空の花 長岡花火物語』(12)から4作続けての出演となった山崎紘菜、そして『野のなななのか』(14)から3作続けての出演となった常盤貴子らがタップダンスに挑戦するミュージカルシーンが収められている。劇中で吉田と成海、山崎の3人は銀幕の世界へタイムリープした若者たちの運命のヒロインを演じ、常盤は物語の軸となる「桜隊」の看板女優を演じている。
本作について成海は「たくさんの要素が詰まった、玉手箱のような作品です」と形容し、「大林監督の気迫に触れ、劇場で圧倒されてください」とコメント。また山崎も「初めてこの映画を観た後は“とんでもない映画を観てしまった!”という衝撃で放心状態でした」と、“大林ワールド”が全開の本作に圧倒されたことを明かし、「皆様の想像の5倍は軽く超えてくると思いますので、心してご覧ください」と語る。
そして常盤は「次回作のためにタップダンスの練習をと、どんな映画かもわからないのに、ただひたすらに練習を続けた俳優部。撮影時期が延びたと言われ、てんやわんや。私も一度は諦めたものの、出られる!と決まった時の喜びは忘れられません」と振り返る。さらに「全スタッフ・キャストと共に、いまできる限りのパフォーマンスと想像力で、“大林宣彦”という大好きな監督の現代アートの一部を担えたことは私の誇りです」と、大林への熱烈な敬意をのぞかせた。
戦争の歴史を辿りながら、無声映画やトーキー、アクション、ミュージカルと縦横無尽に様々な映画表現を駆け抜けていく本作。大林監督が余命宣告を吹き飛ばして作り上げた、想像力と生のエネルギーに満ち溢れた唯一無二のエンタテインメントを、是非とも映画館のスクリーンで堪能してほしい。
文/久保田 和馬