『ナニー・マクフィー』親善大使の尾木ママが父親になりたい石田純一にエール!
わんぱくな子供たちを相手に、不思議な魔法使いナニー・マクフィーが活躍するファンタジーシリーズの第2弾『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』(7月2日公開)。本作の親善大使を務めている尾木ママこと教育評論家の尾木直樹が、母親を対象にしたトークショー付き試写会に登場。石田純一をゲストに迎え、子育てをテーマにトークを繰り広げた。
戦時下のイギリスの農村で、3人の子供を育てているイザベル(マギー・ギレンホール)のもとに、都会からふたりの子供が疎開してくる。田舎育ちと都会育ちの子供たちは対立し、トラブルばかりの毎日にママは大慌て。そこへ伝説の子守ナニー・マクフィー(エマ・トンプソン)が現れる。彼女の登場をきっかけに、やがてやんちゃな子供たちは力を合わせ、母親も落ち着きを取り戻していく。前作に引き続き、オスカー女優エマ・トンプソンが主演・脚本を務め、子供たちとの向き合い方や、家族のあり方を問いかける。
尾木は、「子育てに悩んでるお母さんたちは、この映画はウチのことじゃないかと思うかもしれない。多くのママさんたちが悩んでいる姿そのもの。子供たちのイタズラや悪ふざけも素朴で憎めない。ナニー・マクフィーの杖で変わっていくんです」と映画の魅力に触れ、「僕はね、教育評論家なの。大学で講義をやったりしているけど、教育学の人間の発達理論が、見事にファンタジーの中で描かれている。僕の講義なんかよりもはるかにこの映画を見た方が学生たちにとって勉強になるかもしれない(笑)」と、おなじみの可愛らしい口調とキュートな表情を披露し、会場の女性たちからも笑顔がこぼれた。
映画を見て「とても感動して涙が出た」という石田は、「最初はブタが空飛ぶの?って思いましたが、子育てだけじゃなく、我々が生きていくうえで大切なことがものすごくストレートに描かれているので、気持ちにストレートに入ってくる。久しぶりに痛快で感動しました」と満足げに語り、映画が唱える子育てのあり方に感銘を受けたようだった。
また、「叱らない子育て」を提唱している尾木は、子育てのポイントをこう話した。「ナニー・マクフィーは、映画の中で魔法の杖をポンと叩くけど、全てを解決するわけじゃない。子供たちが考えるきっかけを作るだけで、怒らなくても子供は成長する。何か失敗したり悪いことをしたら、子供自身も辛い気持ちを抱いている。まずはその気持ちに共感してあげること。この映画から学ぶことを自分の感性にしてほしい。コツがつかめれば簡単なのよ」。これに対して、石田は「その人の持っているパワーを引き出させるってこと。自立させるってことですよね」とコメント。「素敵な言葉があふれていて、映画を見ながらメモりましたよ。特に最後に出てくるセリフ」と、その言葉を英語で再現。尾木は「発音が綺麗ですね」と石田の英語に感心していた。その石田が感動したというセリフは、映画を見て、確かめてほしい。
現在の妻・理子との子供の誕生を心待ちにしている石田は、「これまで、子育てには自信を持っていた部分もありますが、この映画を見て、自分の考えを見直したいと思いました。僕にも育てていただいた両親がいますが、以前は、“男親は背中を見せておけば良い。必要な時だけ存在すれば良い。お金を送れば良い”なんて思っていました。今は一日も早くお父さんになりたい。今ならもっとうまくやれるような気がする」と新たな子育てに意欲満々だった。そんな石田に、尾木は「早く良いお父さんになってほしい。頑張って成功してね。応援してますよ」と温かくエールを送った。
モンスターペアレンツ、ママ友など、何かと親たちを悩ませることの多い教育問題。心配事や不安があれば、どんな母親も神経質になりがちだが、映画はそんな親たちに、子供たちの成長を見守ることの大切さを語りかける。尾木ママからのアドバイスと共に、ナニー・マクフィーの子育て学について、是非とも劇場で鑑賞しながら考えてみてほしい。【取材・文/鈴木菜保美】