新型コロナ対策で多くの劇場が営業休止を掲げた週末、ランキングは『一度死んでみた』が浮上
新型コロナウイルスの影響により、東京をはじめ全国に外出の自粛が要請された。そのうえ、都心でも降雪が観測される悪天候が重なった3月28・29日の週末動員ランキングは、先週2位の『一度死んでみた』が2週目で1位を獲得した。
新型コロナの影響で劇場が営業休止…新作も急遽公開延期に
本来であれば、春休みのファミリーや、若者でにぎわいを見せるはずの3月最後の週末だが、新型コロナウイルス感染拡大防止対策としての外出自粛要請を受け、東京都、神奈川県、埼玉県を中心に、シネコンをはじめとする約100の劇場が営業を中止。それにともない、27・28日に公開を予定していた『ハリエット』、『劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」III.spring song』が急遽公開延期を発表するなど、これまでに類を見ない状況となった。
そんな中、1位には、先週2位でスタートを切った『一度死んでみた』がランクイン。また先週1位だった『ハーレイ・クイン』は2位に順位を下げるも、興収では『一度死んでみた』を上回り首位となっている。
3位には、先週5位の『仮面病棟』が浮上。12週目にもかかわらず安定した興行を続ける『パラサイト 半地下の家族』は、4位をキープし、累計で動員329万人、興収45億円を突破した。また既存の作品では8週目ながら7位にランクインした『犬鳴村』が累計で動員106万人、興収13億円を突破、9位の『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』は動員86万人、興収11億円を突破している。
劇場版『PSYCHO-PASS』が新作で唯一ランクイン!
新型コロナの影響により新作が立て続けに公開延期となっていることもあり、代わり映えのないランキングとなるなか、管理社会となった近未来を描く人気アニメ第3期のテレビシリーズ特別編集版で2週間限定公開されている『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』が唯一新作で、8位にランクイン。
こちらはAmazonプライム・ビデオでも同日より配信されており、ネット上には「こんな状況だから、劇場で観れないと思っていたら、アマプラで配信されてて助かった!」と劇場でなく配信で観たという声も多く上がっていた。また劇場公開版でのみ鑑賞できるエンドロール後の映像についても「Amazon版では観られない映像があるのか、これは観に行きたいが…」「劇場版だけの映像観たすぎる!こんなことじゃなければ劇場に行ったのに」という声も多く、熱心なファンの存在をうかがわせた。
今週末も公開予定だった『エジソンズ・ゲーム』や『デッド・ドント・ダイ』などの延期がすでに決定しており、今後も興行にかんしては不安定な状況が続くことになりそうだ。
文/トライワークス
1位 一度死んでみた
2位 ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY
3位 仮面病棟
4位 パラサイト 半地下の家族
5位 Fukushima 50
6位 弥生、三月 -君を愛した30年-
7位 犬鳴村
8位 PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR
9位 スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼
10位 ミッドサマー
※興行通信社調べ