初の時代劇に挑んだ菊地凛子が殺気で東山紀之を圧倒!
『バベル』(06)での耳の不自由な女子高生役で世界中から高い評価を受け、以降、国内外で幅広い活躍を見せる女優・菊地凛子。そんな彼女が『小川の辺』(7月2日公開)では満を持して時代劇に初挑戦している。
本作は数々の人情時代劇で知られる藤沢周平の同名作を篠原哲雄監督が映像化したもので、藩命で脱藩した親友を討つことになった藩士・朔之助(東山紀之)の葛藤を描くストーリー。ここで彼女が演じる田鶴は脱藩者の妻で、夫を殺そうとする朔之助の妹という役。たとえ血のつながった兄であっても、夫の敵として刀を向ける負けん気の強い女性だ。
プライベートでの金髪姿など、エキセントリックな印象が強い菊地だが、先述したように初めての時代劇ということで、貴重な純和風の着物姿を披露してくれる。それだけでなく、女性ながら殺陣にも挑み、わずか3週間の特訓で立派な剣士へと変身。数々の作品で殺陣指導をしてきた高瀬将嗣が「単なる振り付けではない、殺陣を芝居として成立させてくれたことに感動しました」とコメントするほどの腕前を見せており、複雑な思いを抱えて兄と対峙するシーンの迫力は、主演の東山を喰ってしまうほどのインパクトとなっている。
忠臣蔵をモチーフにした2012年12月公開予定の『47RONIN』ではキアヌ・リーブス、真田広之らと共演し、吉良家に仕える謎の女ミヅキを演じることも決まっている。同作に関しては3Dアクションファンタジーと謳っていることから、単なる時代劇ではなさそうだが、独特の存在感を発揮する女優としてさらなる評判を呼びそうだ。【トライワークス】
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