【今月の寅さん:5月編】寅さんが豆腐屋で働く『男はつらいよ 望郷篇』など、シリーズ5作品が放送!
名匠・山田洋次監督の代表作で、渥美清演じる車寅次郎こと“寅さん”が、毎回温かい笑いと感動を届けてくれる国民的映画「男はつらいよ」。現在、BSテレ東ではシリーズ計49作品の4Kデジタル修復版を毎週土曜日に放送する「土曜は寅さん!4Kでらっくす」を展開中で、5月には第5~9作が登場する。さてさて、今月の寅さんはどんな騒動を巻き起こすのか?
堅気を目指して寅さんが豆腐屋で働き始める『男はつらいよ 望郷篇』(70)<5月2日放送>
北海道で義理のある竜岡親分(木田三千雄)の悲しい末路を目にし、テキ屋家業に嫌気が差した寅さんは、堅気を目指し、浦安の豆腐屋に住み込みで働き始める。豆腐屋には美容院で働く娘・節子(長山藍子)がおり、明朗快活で気風の良い彼女に、またしても寅さんは恋の虜に。本作はシリーズ完結作になる予定だったが、あまりの作品の人気ぶりに延長されることになった。そのため、テレビドラマ版で寅さんの妹・さくらを演じた長山藍子がマドンナ・節子役、団子屋のおばちゃんを演じた杉山とく子が節子の母役、博役だった井川比佐志が恋敵を演じるなど、集大成的な配役となっている。
若尾文子らとの競演に注目の『男はつらいよ 純情篇』(71)<5月9日放送>
赤子を連れた若い女性・絹代(宮本信子)への情にほだされ、彼女の父・千造(森繁久彌)の住む、五島列島の福江島を訪れる寅さん。郷愁の念にかられ、柴又へ帰る寅さんだが、そこで自分の部屋を間借りしていた美しき人妻(若尾文子)と出会い、一目惚れしてしまう。大映のトップスターとして活躍していた若尾文子や名優・森繁久彌と、渥美清との競演は必見だ。
頼りない少女に寅さんが恋する『男はつらいよ 奮闘篇』(71)<5月16日放送>
寅さんの産みの親・お菊(ミヤコ蝶々)がとらやを訪れる。そこへ寅さんもふらりと帰って来るが、お菊に自身のだらしない生活ぶりを怒られ、また旅に出てしまう。静岡で啖呵売(たんかばい)を始めた寅さんは、ひょんなことから津軽なまりの少女・花子(榊原るみ)に出会い、頼りない彼女を放っておけなくなる。これまでの大人の女性や、若い女性のマドンナとは違う、少女・花子への、寅さんをはじめとする柴又の人々の温かい目線が新鮮。
寅さんが家庭を持つことを夢見る『男はつらいよ 寅さん恋歌』(71)<5月23日放送>
「母危篤」の知らせを受け、備中高梁へと向かった博(前田吟)とさくら(倍賞千恵子)は、葬儀にやって来た寅さんと再会する。寅さんは博の父・飃一郎(志村喬)と意気投合し、彼の話を聞くうちに所帯を持つことを真剣に考え始める。そんな時、柴又に美人の未亡人・貴子(池内淳子)が喫茶店を開店し、一人で店を切り盛りする彼女を見て、寅さんは貴子との家庭を夢見始める。『七人の侍』(54)や『ゴジラ』(54)の名優・志村喬が、寅さんに影響を与える飃一郎を好演する。
シリーズに吉永小百合を迎えた『男はつらいよ 柴又慕情』(72)<5月30日放送>
旅先の金沢でOL三人組との楽しいひと時を過ごす寅さんは、三人組の一人で著名な小説家を父の持つ歌子(吉永小百合)に強く心惹かれていく。旅から帰った寅さんは、歌子への想いから抜け殻のようになってしまう。そんなある日、歌子がとらやを訪ねてやって来て、寅さんはすっかり色めき立ってしまう。吉永小百合が父との関係に悩む歌子を演じ、娘を手放すことができない父親とのエピソードが展開される。
毎週土曜18:30~BSテレ東にて放送中
https://www.bs-tvtokyo.co.jp/cinema/tora-san4k.html
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発売・販売元は、すべて松竹