裏設定は糖尿病!? 板尾創路が『電人ザボーガー』に込めた思いとは?|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
裏設定は糖尿病!? 板尾創路が『電人ザボーガー』に込めた思いとは?

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裏設定は糖尿病!? 板尾創路が『電人ザボーガー』に込めた思いとは?

1974年に放送され、今なおカルト的な人気を誇る特撮ヒーロー作品「電人ザボーガー」。そんな本作が、37年の時を超えスクリーンに復活! 10月15日(土)より全国公開されることになった。それに先駆け「スペシャル先行上映ナイト」イベントが9月7日、新宿バルト9にて開催され、板尾創路、古原靖久、山崎真実、きくち英一らキャスト陣と井口昇監督、そして電人ザボーガーが舞台挨拶に登壇した。

本作は、悪の組織から地球の平和を守るため、亡き父の作った変形型バイクロボット・ザボーガーと共に戦う秘密刑事・大門豊の姿を描いたヒーロー活劇。今回の劇場版は「青年期の章」「熟年期の章」の2部で構成されていて、その「熟年期の章」で大門を演じるのが、お笑い芸人、俳優、映画監督と様々な分野でマルチな才能を発揮する板尾創路だ。

開口一番「ザボーガーファンの皆さん、今日はお集まりいただきましてありがとうございました。でも僕は皆さん以上にこの作品の完成を楽しみにしていたので負けませんよ。『何が?』って聞かれると困りますけど」とコメントし、会場を沸かせた。続けて「オリジナル版の放送当時、僕は11歳で孤児院にいました。『電人ザボーガー』の放送だけが唯一の楽しみでした」と、本気なのかボケなのかわからない(!?)思い出話を披露。さらに「シナリオを初めて読んだ時、『47歳のおっさんでもヒーローものの主役ができるんや!』って嬉しくなって、二つ返事で引き受けさせてもらいました」と、出演を決めた理由についても語った。

これまでに『片腕マシンガール』(08)や『ロボゲイシャ』(09)など、数多くの強烈作品を手がけてきた井口昇監督は、「プロデューサーさんから作品のお話をいただいたのが2年前、撮影が終了したのが1年前、一時はお蔵入りの噂が流れたりもしましたが、ようやく完成を迎えることができました。この平成の世に、ザボーガーを復活させることができて感無量です」と話した。板尾を主演に起用した理由について聞かれると、「大門というキャラは、何をするにしても情熱的な熱血漢なんですけど、それをあえて全く熱意のない人に演じてもらいたかったんです。僕自身も、どんなふうになるのか見てみたくて。そう考えるとぴったり当てはまるキャストは板尾さんしかいませんでした(笑)」と答え、会場を沸かせた。

ちなみに本作の撮影時、井口監督は自身が糖尿病を患っていると思い込んでいたそうで、「自分を反映して、熟年期の大門には“糖尿病”という設定を付け加えました。糖尿病の人間だって頑張れるんだ!ってことを伝えたかったんです。でも、撮影が終わって検査を受けたら、別に糖尿病じゃありませんでした(笑)」と、意外な裏設定を告白。これを受けて板尾は「撮影中は監督の期待に応えようと、色々無理なことにも挑戦しました。たまに『どこまでやらせる気や、ふざけやがって』と思うこともありましたが、現場だとテンションが上がって、つい頑張ってしまうんですよ。でも後になって『実は糖尿病じゃなかった』って聞いた時は『あの努力は何やってん!』と、ちょっとイラっとしましたね(笑)」と語り、客席は大爆笑に包まれた。

ややチープ(!?)ながらも熱い魂のこもった原作の良さはそのままに、ザボーガーの変形シーンや大迫力のバトルシーンなど、CGを活用したリメイク版ならではの見どころも満載の『電人ザボーガー』。今のうちにDVDでオリジナル版をチェックしておけば、劇場で本作を見る際、物語をよりいっそう楽しむことができるはずだ。【六壁露伴/Movie Walker】

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