『ワイルド・スピード』の武井咲「今後はアクション映画にも挑戦したい!」
ド派手なカーアクションで好評を博す、人気シリーズの最新作『ワイルド・スピード MEGA MAX』(10月1日公開)。その日本語吹替版で、シリーズ初登場の女性警官・エレナの声優を務めるのが、映画やドラマ、CMとさまざまな分野でひっぱりだこの若手女優・武井咲だ。今回はそんな彼女に、本作品に声優として参加した感想や、アフレコ時の苦労話について語ってもらった。
実は本作以外にも、ゲームソフトで声優に挑戦したことのある武井。それでも今回の吹替えは、感覚を掴むまでかなり苦労したという。「やっぱり洋画ならではのノリというか、雰囲気がありますよね。日本のドラマとは空気感も異なるので、まずその違いを把握するところから始めました。アフレコの間はずっと一人だったんですけど、とにかく考えることの連続でしたね。自分がその場でお芝居をしたわけではないし、現場の雰囲気や呼吸のタイミングも分からないので、映像を隅々まで見て情報を集めて、少しでもエレナに近づけるよう努力したつもりです。今回の経験で、声だけのお芝居は難しいと改めて痛感しました」。
続いて、自分自身で芝居をすることとアフレコで、もっとも違いを感じたポイントについて聞いてみたところ「私はよく相手の役者さんの目を見て、そこから感情を掴んだりするんですけど、アフレコだと誰とも目を合わせられないので、感情移入がなかなかできなくて苦労しました。その分、映像を何度も見て研究したんですけど、映像だとついつい第3者の視点で見てしまいそうになってしまって。エレナの視点で物語の世界が見られるようになるまで、ちょっと時間がかかってしまいました」と、アフレコ時の苦労話も聞かせてくれた。
ちなみに武井は、もともと本シリーズの大ファンだったそうで「父がカーアクション好きということもあって、よくいっしょに観ていました。迫力のあるシーンが満載なので、夜観ると興奮して眠れなくなっちゃうんですよ(笑)」とコメント。また本作のなかで、一番好きなシーンについて聞くと「主人公とエレナの掛け合いのシーンがあるんですけど、ここがすごく良いんですよ! 彼女がずっと胸に秘めてきた思いを打ち明ける場面からは、警察官であることの使命感と女の子らしい繊細な部分が感じられて、同じ女性としてすごく共感できるんです。私自身、エレナのキャラクターが掴めたのも、実はこのシーンなんですよ」と、意外な裏話も飛び出した。
本作以降も、『るろうに剣心』(2012年夏公開)やNHK大河ドラマ「平清盛」など、話題作が多数控えている彼女だが、今後はどのような活動を考えているのだろうか? 「たしかに、この1年で周りの環境はすごく変わりましたね。でも私自身、女優の仕事が夢だったので、それが続けられるのはすごく幸せなことだと思っています。プレッシャーを感じることもいっぱいありますが、それすらバネにして、もっといろんなことに挑戦していきたいです。特に今は『ワイルド・スピード MEGA MAX』の影響もあって、アクション映画に挑戦してみたい気分ですね(笑)。すごく大変なのは分かっているけど、リアルなアクションもこなせる女優になりたいです」。
大迫力のカーアクションはもちろん、激しい肉弾戦や男女間の繊細な感情の流れなど、どの年齢層が観ても楽しめる要素がたっぷり詰まったエンタメ大作『ワイルド・スピード MEGA MAX』。本作鑑賞時は、屈強な男たちだけでなく、武井の演じる女性警官・エレナの活躍にも注目しておこう!【六壁露伴/Movie Walker】