田中麗奈が苦悩の女性・六条御息所を『源氏物語』で熱演、新境地を開く

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田中麗奈が苦悩の女性・六条御息所を『源氏物語』で熱演、新境地を開く

紫式部が創出したと言われる「源氏物語」が誕生してから千年。世界文学史上に燦然と輝く、日本が生んだ偉大なる恋愛小説「源氏物語」に、“どうして、この物語が生まれたのか?”というミステリー要素を加えて、新物語を繰り広げる『源氏物語 千年の謎』(12月10日公開)。稀代の美男子・光源氏に生田斗真、満たされぬ愛に悩む紫式部に中谷美紀、光源氏のモデルとも言われる時の権力者・藤原道長に東山紀之、さらに光源氏と華やかな恋愛を繰り広げる姫君たちには真木よう子、多部未華子、芦名星など。

その中でも異彩を放ち、今までのイメージとは違う新境地を劇中で披露しているのが、六条御息所役の田中麗奈だ。前の東宮の妃であり、教養も理性も兼ね備えた美女であるが、年下の光源氏に恋をしたことで、嫉妬に狂い、光源氏の正妻・葵の上(多部)や光源氏の愛人・夕顔(芦名)を生霊となって殺してしまうという難しい役どころ華麗に演じている。1998年にサントリー「なっちゃん」のCMでお茶の間に爽やかな魅力を振りまいた田中が、本作の中でも屈指のミステリアスな役柄に挑戦。田中は演じるうえで、過去の「源氏物語」の映画、漫画、原作などの資料を読み、今までどのように表現されてきたのか、どんな女性なのか探ったという。「それらを身体の中に取り入れる感じと、こんなふうな女性にという希望、それからただ苦しい恋をしてしまった女性の一人というイメージで演じさせていただきました。緊張感あるシーンがほとんどだったので、集中力を切れないようにすることがちょっと難しかったです」と振り返り、「スタッフの皆さんが本当にプロフェッショナルで、たくさんの研究やアイデアを出されていたこと、そしてそれを自分が体感し、身にまとうことに興奮しました。メイク、衣装、全て委ねました。そこに私も助けられ、今回の六条御息所ができたとのだと本当に感謝しています。メイクは生霊ということでもちろんおぞましいのですが、アジアンテイストを取り入れたモード感が入っているところが新しいと思うし、個人的にも好きです」と役柄への思いを語っている。

カツラやメイクも彼女の感情に合わせて少しづつ変化した。衣装は全て宮本まさ江のデザインのオリジナルとなり、背中の蜘蛛の刺繍は憎んでしまった姫君をじわじわと追い込み、殺していくという彼女の思いを表現しているという。また、生霊役ということから、田中はワイヤーロープを用いての撮影にも挑んでいる。【Movie Walker】

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