『テルマエ・ロマエ』に市村正親、北村一輝、宍戸開が出演!阿部寛らがローマ人に
古代ローマの浴場と現代日本の風呂をテーマにしたコミックを、阿部寛×上戸彩出演で映画化する『テルマエ・ロマエ』(2012年公開)。本作に、市村正親、北村一輝、宍戸開が出演することが発表され、そのビジュアルが初公開された。
3月14日にクランクインした本作は、イタリア最大の映画撮影所チネチッタにある古代ローマの巨大オープンセットで、現地のエキストラ1000人に協力してもらいながら、壮大なスケールをいかした撮影を敢行。市村、北村、宍戸は、主人公ルシウス(阿部)の周りを固める重要なローマ人を演じる。これまでに舞台ではローマ皇帝の役を演じることもあった市村も、今回の設定は初経験。撮影を終え、「ローマまで来て、壮大なチネチッタのセットの下で、ローマ人の役で、皇帝の役で、目の前には本当のローマ市民がいて、最高の状態で役に取り組めて、大変興奮しました」と笑顔を見せた。チネチッタでの撮影に、北村は「名だたる監督が多くの作品を創り上げたチネチッタスタジオでの撮影に心も弾みました。スケールの大きさ、場所自体にも力を感じ、大変良い経験ができた」と満足気に語る。
原作者のヤマザキマリは、実写映画化の話を聞いた時には「正直、大変不安になりました」と、今だから言える胸の内を明かした。しかし、ローマでのロケを最初から最後まで見守り、「チネチッタのセットを背景にたたずむ阿部さんのルシウスをはじめ、ローマ人を演じる日本の役者さんたちは、もうそこに暮らしている人みたいに全く違和感ありませんでした」と納得のできばえになっている。日本屈指の顔の濃い役者たちがそろった現場では、「(現地の人と)なじんでるね」とスタッフだけでなく、現地のスタッフ、エキストラ、さらには見学に来た原作者も声をそろえて言うほどで、何の違和感もなく、古代ローマの撮影は順調に終了した。撮影を終え、宍戸は「チネチッタのセットにいると、古代ローマにタイムスリップしたような感じがして、自分が日本人であることを忘れてしまいそうな気がして、とても演じやすかったです」と振り返る。
一方で、現代の日本に生きる、平たい顔族(=日本人)として、笹野高史をはじめとする純和風の顔立ちのキャストが脇を固めており、ローマ人キャストとの顔の濃さのギャップにも注目してほしいところだ。日本のシーンは、都内の銭湯や、各地の温泉地で撮影が行われ、5月に無事クランクアップを迎えた。
誇り高き古代ローマ人設計技師が日本の風呂文化の一つ、一つに驚愕し、これまで積み重ねた価値観を根底から覆されたルシウスの一挙手一投足は、ユーモアとウィットに富んで笑えるだけでなく、日本と古代ローマの風呂を比較文化論的に紐解くことによって、日本人とは何なのかという民族性について考えさせられる深いテーマも織り込んでいくという。【Movie Walker】