ケネディ大統領暗殺、マリリン・モンロー自殺の影にはFBIが暗躍か?
クリント・イーストウッド監督×レオナルド・ディカプリオ主演が初タッグを組んだ『J・エドガー』(1月28日公開)。本作はFBI初代長官にして、死ぬまで長官であり続け、8人の歴代大統領でさえ恐れた、アメリカの影の独裁者とも言われるジョン・エドガー・フーバー(J・エドガー)の生涯を描く、事実に基づくドラマだ。J・エドガーについて、レオは「彼はアメリカ警察のイメージを一変させた。FBIはどこにでも現れて、職務を遂行し、秘密裏に相手を調べ上げていた。フーバーは最も組織立っていて、効率的で、最高と言われた連邦警察と警察を作り出した男なんだ。そして、若い時から、成功することにものすごく野心的だった。彼はストイックで強引な法執行者となり、私生活は徹底的に隠し続けなければならなかった。彼の人生は秘密だらけになったんだ」と語っている。
J・エドガーは、ギャングたちの派手な銀行強盗が横行していた時代に、科学的なアプローチによる取り締まりで大きな功績を上げ、戦後にかけての原爆機密スパイ事件、反共思想に基づく共産主義者糾弾など、FBIの長官として陣頭指揮を執り、米国の保護と安全の全てを確立させた祖国の英雄と呼ばれている人物。しかし、その裏では黒い噂が多数つきまとう。ハリウッド映画産業や様々なメディア利用し、自身の誇大宣伝やFBIをメジャー組織にのし上げ、非公式に歴代大統領をはじめとする政治家や著名人、運動家、ジャーナリスト、俳優までもの情報を収集することでその影響力を蓄え、スキャンダルを利用し、過激な脅迫、盗聴など、手段を選ばず任務を遂行していた。
黒人公民権運動に尽力したキング牧師や、あのアインシュタインに対しても、共産主義のスパイだと決めつけ、盗聴器を仕掛けて脅迫。ジョン・F・ケネディ大統領の女性癖などの情報を収集し、脅迫することで、自身の地位を維持し、まさに独裁者として振る舞っていたとも言われている。また、マフィアとの癒着や、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺、女優マリリン・モンロー自殺の裏にもFBIの影があったとも。「ジョン・F・ケネディ暗殺前に、副長官のクライド・トルソンが『誰かが奴を撃ち殺してくれれば良いのに』と発言」や「マリリン・モンロー自殺の影には、ジョン・F・ケネディ大統領兄弟との不倫を隠ぺい工作するため、FBIが暗躍していた」などの噂もあるほどだ。これらの極秘ファイルはJ・エドガーが亡くなった直後、ニクソン大統領がすぐ探し求め、自宅やFBIを捜査した逸話も残っており、その存在は脅威的だったとことが伺える。果たして、FBIという組織、そしてJ・エドガーが求めたものは正義だったのか、悪だったのか? その答えは劇場で自身の目で確かめてもらいたい。【Movie Walker】