『ハリーポッター』のヴォルデモート卿が特殊部隊の訓練に参加!?
『ハリーポッター』シリーズ最凶の敵として知られる悪の魔法使いヴォルデモート。一度見たら忘れられないほどの姿が印象的なこの魔法使いを演じていたのは、『シンドラーのリスト』(93)の収容所所長役などで知られるイギリスの名優レイフ・ファインズだ。そんな彼が主演を務めた映画『英雄の証明』が2月25日(土)より公開される。同作はレイフ・ファインズにとって初監督作品でもあり、役作りとして特殊部隊の訓練に参加するほどの意欲作となっている。
シェイクスピアの戯曲「コリオレイナス」を下敷きに、舞台や設定を現代に移して再構築したという本作。自らの信念を貫くローマの独裁者と、愛する自国民のためにローマ侵略を狙う敵国のリーダーが繰り広げるドラマには、古典を原作とした作品ならではの見応えがある。レイフ・ファインズ自身がローマの独裁者を演じているほか、敵国のリーダーを演じたジェラルド・バトラーや、独裁者の母を演じたオスカー女優ヴァネッサ・レッドグレイヴなど、豪華なキャスト陣にも注目だ。
しかし、何と言っても本作の一番の見どころは、セルビアの対テロリスト特殊部隊であるSAJが全面的にサポートしたという戦闘シーンだろう。レイフ・ファインズをはじめとするキャストたちはSAJの集中訓練に参加し、武器の構え方から実戦で用いられる戦術まで、ありとあらゆる軍事知識を叩き込まれたという。また、劇中で活躍するローマ軍のほとんどをSAJのメンバーが演じ、登場する全ての戦車や武装車、兵器には本物が使用されるなど戦闘シーンのリアリティがとことんまで追求されているのだ。
製作・主演を務め、そして初の監督作で特殊部隊の訓練にまで参加することになったレイフ・ファインズにとって、本作は渾身の作品となった。ヴォルデモートを演じた時とは違い、魔法に頼らず、身一つで戦うファインズの姿も是非劇場で確認してもらいたい。【トライワークス】