逆タイムスリップ！ 江戸時代の姫が銀座のホステスに

SFというカテゴリーで人気なのが、時代を行き来するタイムスリップもの。様々な時代を行き交うことになる『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのようなタイプの作品もあるが、『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』(07)のような数年前に行ってしまうものから、『戦国自衛隊』(79)や『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ！戦国大合戦』(02)など、数百年も過去へ遡ってしまうものなど、オーソドックスなのが現代から過去へタイムスリップというパターン。

ではその逆で、過去から未来(特に現代)へタイムスリップするケースは、『ちょんまげプリン』(10)のような作品もあったが、あまり例がない。4月7日(土)公開の『篤姫ナンバー1』は主人公が過去から現代へタイムスリップする、そんな逆パターンの作品だ。

本作の主人公は、宮崎あおいが大河ドラマで演じたことでも有名な、江戸幕府13代将軍・徳川家定の正室・篤姫。彼女が江戸へ向かう途中に現代にタイムスリップし、ひょんなことから銀座の高級クラブでホステスとして働くことに。そして、現代女性のたくましさを身をもって学んでいくというストーリーだ。初めて見聞きする、現代では当たり前となった物事や習慣に戸惑いながらも、ヒロインが奮闘する姿が見ものの本作。彼女が新しい生活に慣れていく反面、現代人が古き良き、江戸時代の女性から学ぶべき点も少なくなく、そんな人と人の触れ合いがポイントとなっている。

本作はつんく♂の映画初プロデュース作でもあり、主人公の篤姫役の石川梨華や、その世話係に中澤裕子が扮するなど、ドリームモーニング娘。をはじめとしたつんく♂ファミリーが多数登場するのも見どころ。タイムスリップものはいかにして元の世界へ戻るのかも楽しみなところだが、さて、その結末はその目で確認してもらいたい。【トライワークス】