第84回アカデミー主演女優賞はやっぱりメリル・ストリープが獲得!
現地時間2月26日(日本時間2月27日)に行われた第84回アカデミー賞授賞式。授賞式の華となる主演女優賞は、過去最多17回ノミネートのメリル・ストリープが受賞した。大方の予想通り、オスカー像を胸に抱いたメリルは、29年ぶり3度目のオスカー獲得となった。
『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(3月16日公開)で、英国再建のために孤独と苦悩を抱えて闘い続けたサッチャー首相を熱演したメリル・ストリープ。これまで最多17回目のノミネートを果たしているアカデミー賞の常連のメリル。だが、実際に主演女優賞のオスカー像を獲得したのは、1982年の『ソフィーの選択』以来、何と29年ぶりとなり、今回が3度目(うち1度は助演女優賞)。ゴールドのドレスに身を包んだメリルは、プレゼンターのコリン・ファースからオスカー像を受け取り、「オーマイガー! 信じられません。本当にありがとうございます。名前を呼ばれて、アメリカの半分の人たちから『なぜ彼女なの?また?』と言う声が聞こえた気がします。でも、良いんですよ、そんなこと(笑)。まず夫ドンに感謝したい。私の人生に大切なことをあなたが与えてくれました。そして素晴らしいキャリアを通じ、喜びを共有してきた同僚、友人たち。本当に皆様ありがとうございました」と涙ぐみながらコメント。第69回ゴールデングローブ賞では、メガネを忘れて慌てながらスピーチしたメリルだったが、アカデミー賞では落ち着いたスピーチでコメントを締めくくった。
混戦が予想された今年の主演女優賞。『マリリン 7日間の恋』のミシェル・ウィリアムズや、『ヘルプ 心がつなぐストーリー』のヴィオラ・デイヴィスの演技も高く評価されたが、メリル・ストリープが女優人生をかけた渾身の演技が納得の受賞へとつながった。昨年の『英国王のスピーチ』のコリン・ファースといい、今回の『マーガレット・サッチャー』といい、やっぱりアカデミー会員は英国作品がお好き?【取材・文/鈴木菜保美】