ヒーロー俳優のロバート・ダウニー・Jr.、シャーロック・ホームズは「人類最初のスーパーヒーロー」
全世界で5億ドルを記録したガイ・リッチー監督のアクションミステリー『シャーロック・ホームズ』(10)の続編『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』(3月10日公開)。本作で、前作に引き続きホームズを演じるロバート・ダウニー・Jr.は、『チャーリー』(92)でチャールズ・チャプリンを演じてアカデミー主演男優賞にノミネートされるなど、卓越した演技力で様々な役をこなす演技派俳優として有名だ。その後、不遇の時代を経て「彼の波乱万丈のキャリアがキャラクターに深みを与える」というジョン・ファヴロー監督からのラブコールを受け、『アイアンマン』(08)に主演として出演。自ら発明したパワード・スーツで平和のために死闘を繰り広げる天才科学者兼経営者トニー・スタークという当たり役に出会い、“ヒーロー俳優”として大ブレイクした、まさにヒーロー俳優だ。
2012年は『メン・イン・ブラック3』(5月25日公開)、『アメイジング・スパイダーマン』(6月30日公開)、『ダークナイト ライジング』(7月28日公開)など、様々なヒーロー映画が公開されるが、ロバート・ダウニー・Jr.はホームズについて、「彼は恐らく人類最初のスーパーヒーローなんじゃないかな。知的なスーパーヒーローだよ」と、全てのヒーローの元祖が19世紀後半にアーサー・コナン・ドイルが生んだ世界一有名な名探偵だと明言する。
そんな彼も『アイアンマン』に続き、ホームズという有名なキャラクターを演じ、「僕にとっては奇妙な体験だったよ。でも僕は病的なほど、チャレンジが好きなんだ。それでも、ホームズというキャラクターを掘り下げるのは大変だった。色々な情報を引き出すことができるんだけど、あまりにも豊富な宝の山だったので、掘り下げれば掘り下げるほど、(原作を)きちんと反映する難しさを思い知らされたよ」と、人類最初のヒーローを演じることの難しさを語っている。
ロバート・ダウニー・Jr.は本作だけでなく、マーベル・スタジオズ製作でアメコミのスーパーヒーローが集結する『アベンジャーズ』(8月公開)でも、自身の当たり役、アイアンマンとして登場する。『アベンジャーズ』はキャプテン・アメリカ(クリス・エバンス)、マイティ・ソー(クリス・ヘムズワース)、ブラック・ウィドー(スカーレット・ヨハンソン)など、今までのマーベルヒーロー映画で活躍したヒーローが集結する作品。そんなスーパーヒーロー大集合ムービーでも一番にクレジットされるのがロバート・ダウニー・Jr.なのだ。天才という共通点はあるが、シャーロック・ホームズからトニー・スタークまでコミカルかつ繊細に、そして誰からも愛さるヒーローを演じることにおいて、現在、彼以上のヒーロー俳優はいないのではないだろうか。【Movie Walker】