現在のワルメンムービーの元祖!? 伝説の青春グラフィティが映画化
『クローズZERO』(07)や『ROOKIES 卒業』(09)など、近年公開の不良たちが主人公の映画はいわゆる“ワルメンムービー”と呼ばれる。耳にピアスをしたり、タトゥーを入れたり、欧米のファッションの影響を受けたワルメンたちだが、彼らワルメンも、オールドスクールな香りのするツッパリたちなくしては今日に存在しなかったはずだ。
3月10日より公開されている『不良少年 3,000人の総番(アタマ)』は、いわゆるツッパリたちが全盛の1970年代を舞台にした青春グラフィティだ。全校生徒3000人の約半数がツッパリという工業高校での総番を巡る闘いが繰り広げられる。
本作は、かつて暴走族“ルート20カークラブ”の3代目リーダーを務め、現在は作家として活躍する遠藤夏輝による「東京不良少年伝説」を基に、遠藤自身が脚本も手がけたもの。「東京不良少年伝説」は、ツッパリたちのリアルな日常を描き、「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズなど人気を博したツッパリものの原点として知られる作品である。
そんな同作を盛り上げるのが高校生に扮した俳優たち。主人公の千葉に『逆転裁判』(公開中)の斎藤工、その相棒・菱川にデビュー作がテレビドラマ「ビー・バップ・ハイスクール」のヒロシ役だったという窪塚俊介。彼らと拳を交える坂本を「仮面ライダーオーズ」の仮面ライダーバース役で人気を博した岩永洋昭といった若手実力派が顔をそろえている。1970年代に青春を過ごした世代も、当時を知らない若い世代も劇場に足を運んでほしい。【トライワークス】
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