『スーパー・チューズデー』ライアン・ゴズリング「僕は同じ監督と何度も仕事をしたいんだ」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『スーパー・チューズデー』ライアン・ゴズリング「僕は同じ監督と何度も仕事をしたいんだ」

インタビュー

『スーパー・チューズデー』ライアン・ゴズリング「僕は同じ監督と何度も仕事をしたいんだ」

アメリカ合衆国で大統領選挙がある年の2月もしくは3月初旬の一つの火曜日を通常指し、多くの州で同時に予備選挙や党員集会が開催される。一日で最大の代議員を獲得することができるため、“スーパー・チューズデー”と呼ばれている。本作『スーパー・チューズデー 正義を売った日』(3月31日公開)は、選挙戦最大のヤマ場となる同日を控えた各陣営の駆け引きなど、選挙の裏側に迫る濃密な人間ドラマで、ジョージ・クルーニーが監督・脚本に加え、大統領を目指す州知事に、ライアン・ゴズリングが選挙戦の鍵を握る若き広報官を演じる。

――本作で演じているスティーヴン・マイヤーズについて聞かせてください

「彼は善意からアメリカに変化をもたらしたいと思っている。その彼が(ジョージ・クルーニー演じる)候補者との道義的ジレンマに直面する。そして最終的にホワイトハウスに入って変化をもたらせるように、離脱するという不名誉なことをやってしまう。頭と心を切り離してしまい、それを結びつけることに失敗して苦悩するんだ」

――ジョージ・クルーニーにどうして自分を選んだのか聞きましたか?

「彼が僕を選んだのは、ほかの全員が『駄目だ』と言ったからだそうだ! でも、他の俳優はスケジュールが合わなかった。それでも僕は構わないよ」

――彼が監督した他の映画を見ていましたか?

「見たし、大好きだ。面白い。この作品に入る直前に、飛行機に乗っていたんだ。その席の小さなスクリーンで古典映画も上映していた。『2001年宇宙の旅』(68)、『市民ケーン』(41)、それに『グッドナイト&グッドラック』(05)と、後2作品の合計5本だった。すごいと思ったよ。他に3本しか作ってないのに、強烈なインパクトがある。僕は彼のテレビシリーズ『Unscripted』が何より好きなんだ。スタイルもオリジナル性もね。とても実験的だ。それに奇抜だ。『K Street』も僕のお気に入りの作品なんだ」

――ジョージ・クルーニーはどんな監督ですか?

「とても明確で、自分がやりたいことをはっきり知っている。彼の決定や演出には曖昧なところがほとんどないんだ」

――俳優でもある監督の演出はどういうふうに違いますか?

「それほどの違いはなかったよ。演出している時、彼はある程度、細分化することができるんだけど、それが面白かった。でも、彼にはやることがいっぱいあるからね。それに彼の作品だ。共同脚本も担当し、監督し、製作し、出演する。同時に携帯でスーダンのダルフールの状況もチェックしていた。それに20個、いや少なくとも10個は仕事中に悪ふざけをする。一度に複数の仕事をこなす人なんだ!」

――本作への大衆と政界の反応はどのようなものだと思いますか?

「全くわからない。ジョージは政治声明や政治的なメッセージを持つ映画を作ったわけじゃない。でも、彼は会話を始めてもらうことに興味があったのだと思う。それにその会話がどんなものかを見ることにも興味があるしね」

――あなたとジョージ、ふたりのが写ったポスターが意味深ですが、誰が大統領でも問題はないという意味合いでしょうか?

「違うよ。あれはジョージ・クルーニーがどれほどハンサムかを見せようとしているだけだ! 僕の母があれを見て電話してきたんだ。『あなた、タイム誌の表紙になったのね!』とすごく興奮していたから、僕は『ただの映画のポスターだよ!』って説明したんだ」

――監督業をやってみたいと思いますか?

「もちろんだよ。計画もある。でも、時期が来るまで待つつもりさ。いつも何かに邪魔されるんだ。換金できない小切手みたいにね」

――ブラッド・ピットがあなたのキャリアはとても面白いと最近言っていましたが、知っていましたか?

「えっ、そうなの!? 嘘だろ!? そんなことを聞いたのは初めてだ。どうかな? そうだね。何年も尊敬して、慕ってきた人からの言葉は嬉しいし、ありがたい。幾つかのブラッドの映画は、映画作りについて僕を興奮させてくれる。彼は僕の大好きな俳優の一人なんだ」

――演技を始めた頃と比べて、今は演技の喜びがどのように違いますか?

「違いはあるよ。僕は今、同じ監督と何度も仕事をしたいんだ。以前は仕事をしたい監督のリストがあったけど、今は同じ人たちと仕事をしたい。デレク・シアンフランス(『ブルーバレンタイン』)とニコラス・ウィンディング・レフン(『ドライヴ』)に出会えて本当にラッキーだった。デレクとまた組んで『The Place Beyond the Pines』(全米年内公開予定)という映画を撮り終えたところなんだ。僕の人生で最高の経験だった。その映画を見てもらえるのが待ち遠しいよ。デレクは本当に特別な監督だ。その映画は『ブルーバレンタイン』とは全然違うし、演技も最高だ。ブラッドリー・クーパーの素晴らしさは信じられないくらいだし、エヴァ・メンデスもこれまでで最高の演技だよ」

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